1. 2016/08/18(木) 14:52:17
とにかく玻璃のインパクトがすごい。ぼさぼさの長髪に、毛玉だらけのタイツ、極端な猫背に青白い肌、そんな特徴を書き連ねると、まるで妖怪のようだ。
そう、玻璃は変人でも人間嫌いでもなく、感情表現が苦手なだけの普通の女の子だった。清澄の親切を受け入れ、ぎこちない口調ながらも真摯に感謝を伝える玻璃はたまらなく可愛い。
「……あり、ありがとうございます……あれ、私、気づいて……ほんと、すごく、嬉し、くて」
コミュ障萌えには、そんなギャップに「いじらしさ」がプラスされるのである。気持ちを上手く伝えたい、しかし伝わらない、それでも懸命に言葉を紡ごうとする…そんなひたむきなヒロインの姿は、デレの要素が何倍にも膨れ上がる。
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ここ最近、アニメやコミックを中心に新たな「萌え」のジャンルが盛り上がってきている予兆がある。それは「コミュ障萌え」だ。コミュニケーション障害の略称であるコミュ障は主に、内向的すぎて他人との会話すらも困難な人物を指す。挨拶されてもモゴモゴと声にならない声しか返せず、常に挙動不審…そんなヒロインを「可愛い」、「守ってあげたい」と感じる男性陣が増えてきているのだ。 そんなコミュ障萌えブームが到来するとして、火つけ役になりそうな小説が登場した。『砕け散るところを見せてあげる』(竹宮ゆゆこ/新潮社)である。本作の主人公、濱田清澄は平凡な高校三年生。