1. 2024/06/06(木) 17:00:45
出典:president.ismcdn.jp
まず1つ目は、共働き世帯と専業主婦世帯の所得の違いです。
夫の所得が高い世帯ほど妻が専業主婦になりやすい傾向がありますが、平均値で見ると、月収は共働き世帯のほうが高くなっているのです。
2つ目の要因は、共働き世帯の女性が非正規雇用で働き、仕事と家事・育児の両立負担に対応しているのではないかというものです。
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4割近い専業主婦世帯で子どもがいないということは、多くの人にとって意外な事実です。つまり、彼女たちは出産・育児のために仕事を諦めているわけではないのです。
今、厚生年金保険の適用拡大が議論されています。同時に専業主婦を含む年収130万円未満の配偶者が対象となる第3号被保険者制度の見直しの議論もようやく進められようとしています。専業主婦世帯より共働き世帯のほうが子どもを多く産み、育てていることを考慮すると、第3号被保険者制度や配偶者控除などの「女性が働くことを制限する制度」を温存し続けることは少子化を改善したい日本にとって得策とはいえません。
働かないインセンティブを与える制度を温存するよりも、妻の稼ぎにかかわらず子どもがいる世帯を優遇する両立支援策、子育て支援策のさらなる推進が求められていくでしょう。
それは、子どものいない割合が増え、子ども2人以上の世帯比率が低下する専業主婦・共働き両方の世帯の出生数の落ち込みへの対策になるはずなのです。
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①2000年から2010年までは、共働き世帯の子どもがいない割合のほうが高いが、2015年以降はこの関係が逆転している。 ②子ども一人の割合は、専業主婦世帯のほうが持続的に高い。 ③子ども2人以上の割合は、共働き世帯のほうが持続的に高い。