1. 2024/03/27(水) 18:52:02
出典:imgcp.aacdn.jp
「(略)実は、子ども自身も遊びの中で状況に応じた細かい危険管理を子どもなりに日々身に付けようとしています。それなのに、何もかもを一律に完全に禁止してしまうと、子ども自身が目の前の状況を危険かどうか判断する経験値を得られなくなってしまいます。
といっても、子どものすることを止めてはいけないということでもありません。大切なのは、そのバランスですね」
嶋村さんは、「リスクを冒す」というのは、人間にとってとても必要なことだと言います。
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こうしたシーンでは、親のリスクリテラシーも大切です。アンケートでは、「危険なことをしているのに、注意しない親にモヤッとする」という声もかなり多く寄せられました。
◆子どもだけでの公園遊びやお留守番は虐待? リスクに寛容な社会に
小学校3年生以下の子どもだけでの公園遊びは虐待――。そんな内容も含まれていたのが、2023年秋に提出された埼玉県虐待禁止条例改正案。結局、多くの反対を受けて取り下げられました。
嶋村さんは、虐待を防ぐことは重要であるとした上で、それを単に保護者の責任だけにするのではなく、子どもだけで外に遊びにいっても大丈夫な社会をつくることが今の日本では大切だと話します。
イギリスでは、10年以上前から「コットンウールカルチャー(Cotton wool culture)」という、子どもを“真綿でくるむように”危険から遠ざける風潮が問題視されてきたようです。
今の日本も同様、リスクを嫌う文化により、管理責任の追及を恐れて、とりあえず何でも禁止する傾向が強くなっています。
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All About編集部では、300人の子育て世代に向けて公園の利用についてアンケートを実施しました。滑り台の逆走についての項目では、「小学生くらいの大きな子が逆走してきてヒヤッとした経験がある」という小さな子の親が多くいました。 滑り台の逆走は「なし」と答えた人の理由は、「危険だから」が大半。「滑り台が汚れて他の人に迷惑だから」という意見も。また、「そのときの状況に応じて可」という人のほとんどが、「周りに誰もいなくて危険でなければ大丈夫」との判断です。