1. 2022/08/03(水) 11:58:33
高峰教授は、ユニフォームを見直す場合は「生徒たち自身の意思を尊重できるかどうかがポイント」だと主張する。
「被害に遭わないようにと大人の判断で強引に変えさせるのであれば、『被害に遭う側が行動を変えないといけない』という誤ったメッセージになりかねず、問題の本質とズレてしまいます。
盗撮被害が実際に起きていることや、ユニフォームを変える選択肢もあることを説明した上で、話し合いを経て最終的に本人たちに決めてもらう。その判断を尊重した上で、被害が起きないよう学校として取りうる対策を講じるのが望ましいのでは」
高峰教授によると、小学生年代の競泳大会のなかには、撮影を希望する保護者は所属クラブを通じて事前に運営側に申請する仕組みを取り入れているケースもあるという。当日は撮影許可を得た人にだけゼッケンが配られ、これを着ていない人はスマホを含む全ての撮影機器の使用を認められない。
このように撮影を事前許可制にして厳密に制限するほか、撮影可能なエリアを限定するなどの方法も提案する。
「野球場ではチア部員に限らず、応援席にいる制服姿の女子生徒らの隠し撮りも起きています。被害を完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、運営側の工夫次第で抑止力を高めることはできます」
その上で、最も重要なのは「加害行為を許さない雰囲気づくりの徹底」だと高峰教授は話す。
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夏の全国高校野球選手権大会が8月6日、甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。声援や歓声が響く華やかな球場の陰で問題となっているのが、チアリーダーたちの盗撮被害だ。近年、応援席のチア部員たちを狙う隠し撮りや、不適切なアングルでの撮影行為が相次いで報告されている。被害が確認されたことで、部員のユニフォームを見直した学校も。盗撮された画像や映像がネット上でひとたび拡散されれば完全に削除することは難しく、残り続ける恐れがある。生徒たちを守るために、どう対策するべきなのか。