- 1
- 2
-
501. 匿名 2024/07/22(月) 21:59:31
デコピンのオデコがカチッと鳴った。目がカッと見開き、機械的な声がした。
「わんわんモード開始」+0
-0
-
502. 匿名 2024/07/23(火) 18:19:44
「いたた、ん?デコピン?」「わんわん🐶クゥンクゥーン🐶」「お前言葉どうしたの?」デコピンは尻尾を振りながら笑っている。+0
-0
-
503. 匿名 2024/07/24(水) 00:30:07
わんわん!わんわん!デコピンは嬉しそうに車の中を走り回る。
がる民は途方に暮れてデコピンを捕まえようとした。その時、車が急ブレーキをかけて再びデコピンとぶつかってしまった!「カチッ」+0
-0
-
504. 匿名 2024/07/24(水) 22:25:26
「スリープモード開始」デコピンは子守唄を歌った。するといきなり睡魔が襲ってきたのだ。+0
-0
-
505. 匿名 2024/07/25(木) 01:22:25
がる民は夢の中だ……なぜかデコピンが大きくなり白衣を着て赤いオープンカーを運転している。そして助手席にいるがる民に優しく微笑み掛け……+0
-0
-
506. 匿名 2024/07/25(木) 20:27:53
「がる民に渡したい物があるんだ」夕陽がきれいなビーチに車を止めて、白衣の内ポケットからリボンのついた四角い箱を取り出した。+0
-0
-
507. 匿名 2024/07/26(金) 12:05:02
中に入っていたのは首輪だった。デコピンがキラキラしたつぶらな瞳で見つめてくる。
「これは最新式だから、額に埋め込まなくてもいいんだ……」+0
-0
-
508. 匿名 2024/07/27(土) 10:10:31
「動くな!」警察が車を取り囲んだ。「国際ロマンス詐欺で逮捕状が出ている!」警察の一人がデコピンの顔を剥ぎ取った。なんと偽医者だったのだ。+0
-0
-
509. 匿名 2024/07/28(日) 07:19:56
そこでハッと目が覚めるがる民。夢だったのね。
……いや、やはり警察に囲まれている!+0
-0
-
510. 匿名 2024/07/28(日) 22:01:14
「こっちだわん!」
本物のデコピンが助けに来てくれた!優しい犬だ。+0
-0
-
511. 匿名 2024/07/29(月) 10:43:35
……という事は偽医者がここにいるって事?がる民は困惑した。
それらしい人はただ一人、タクシーの運転手だ。+0
-0
-
512. 匿名 2024/07/29(月) 23:37:14
タクシーの運転手は警察と揉めていた。「お前が偽ドクターの仲間ってことはお見通しなんだよ」「ブラザー、早いとここいつをムショにぶちこんでスシレストランに行こうぜ」「モチロンお前のおごりでな」「そりゃないゼ」+0
-0
-
513. 匿名 2024/07/30(火) 10:18:02
「今のうちに逃げるんだわん!」「よし!ちゃんとシートベルトを締めるんだぞ!」
タクシーは急発進した。カーチェイスが始まる。あれ?私は何も悪い事してないのに……。+0
-0
-
514. 匿名 2024/07/31(水) 01:40:59
タクシーの運転手のドライビングテクニックにがる民は驚愕した。スイスイと車や住宅街をすり抜け、追いかけて来るパトカーがだんだん見えなくなってきた。+0
-0
-
515. 匿名 2024/07/31(水) 19:44:16
「やあ驚いたかい?これもあの医者のお陰なんだ。」運転手はハンドルを得意気にくるくる回す。
あの医者?あの豪邸に住んでいた医者の事かしら……?+0
-0
-
516. 匿名 2024/07/31(水) 23:38:09
「私が改造してやろう」タクシーのカーナビに白衣を着た男が映っている。仮面を着けて顔がよく見えないがあの医者だ。+0
-0
-
517. 匿名 2024/08/01(木) 09:22:57
「さあ、望みを言うがいい。」医者は画面の中からがる民を上から下まで眺めて言った。「私は見た目も変えることが出来るぞ。はっはっは。」+0
-0
-
518. 匿名 2024/08/01(木) 22:29:25
私を綾瀬はるかにして!と喉まで出かかったが飲み込んだ。目的は医者の嫁だ。+0
-0
-
519. 匿名 2024/08/02(金) 11:59:12
「がる民をお嫁さんにしてあげて!」デコピンが無邪気に言った。
一瞬の間があってから「…………えっ?」というつぶやきが聞こえ、医者の動きが止まる。画面がフリーズしたようだ。+0
-0
-
520. 匿名 2024/08/02(金) 23:53:51
気まずい空気が流れている。運転手はスマホをいじりながら猫可愛いと呟いているし、がる民は画面を遠い目で見つめていた。「どうしたのかな?どうしたのかな?」デコピンが話し掛けるが二人は反応しない。+0
-0
-
521. 匿名 2024/08/03(土) 09:42:23
「医者の嫁になりたいんだよね?」デコピンが困っている!
「あっ、そうか、残念だなあ、私は本当の医者じゃないから……」画面が再び動き出した。+0
-0
-
522. 匿名 2024/08/04(日) 00:34:19
「嫁にはしてあげられないけど、改造はしてあげるよ」「お客さんも僕達の仲間になりましょう」「嫌よ!」がる民は怖くなってタクシーから飛び出した。「追え!」+0
-0
-
523. 匿名 2024/08/04(日) 19:01:47
「待つんだわん!そんなに怖くないわん!」運転手の超絶テクニックを思えば逃げきれるとも思えなかった。しかし、後ろからパトカーの音も聞こえてきた!+0
-0
-
524. 匿名 2024/08/04(日) 21:15:03
助かった、ホッとしたがる民。パトカーからあの陽気な二人組の警官が降りてきたがどうも様子がおかしい。「お嬢さん観念しな」+0
-0
-
525. 匿名 2024/08/04(日) 23:55:40
2人はがる民の前に立ちはだかった。
「大丈夫、俺も元は日本人さ。」「俺なんか猫だぜ。」「ははは、そいつは傑作だ」「チュールくれ」
そして仲良く冗談を言っている。……冗談よね……?+0
-0
-
526. 匿名 2024/08/05(月) 18:45:58
わんわん!わんわん!後ろからタクシーとデコピンが追いついてきた。絶体絶命と思った時、ヒヒーン!ブルル!白馬に乗ったちょんまげ&着物姿のあのお方が来たのだ。+0
-0
-
527. 匿名 2024/08/05(月) 19:53:09
パカラッパカラッパカラッ……デデデーン、デ・デ・デ・デーン……
チャ~ララーララーララ~チャーラーラーララ~♪
おなじみの音楽がどこかから聞こえてくる!+0
-0
-
528. 匿名 2024/08/06(火) 12:45:46
「上様だ」皆が膝をつき頭を下げる。「ほ、本物なの?」「上様に向かって失礼だわん」「デコピンよいのだ。そこのおなご、余の顔を見忘れたか?」+0
-0
-
529. 匿名 2024/08/06(火) 16:56:51
「テレビで……サンバを……?」
「まあよい、ドジャー・スタジアムへはどう行けばよいのだろうか。お主ら知っておるか?確かこの辺りと聞いたのだが。」戸惑うがる民にさわやかな笑顔を見せる吉宗であった。+0
-0
-
530. 匿名 2024/08/07(水) 16:49:01
「スタジアムは僕の庭みたいなものさ。僕について来れば中に顔パスで入れるよ!
」デコピンが颯爽と走り出すと将軍が後からついていき、タクシーに乗ったがる民とパトカーも後に続いた。+0
-0
-
531. 匿名 2024/08/07(水) 23:00:25
「何かのパレードですか?」すれ違う人達が興味津々だ。
「ぼくたちドジャー・スタジアムに行くんだわん!」「おもしろそう」ぞろぞろとついてくる人達が出て来た。「何の行列?」「ショーグンとスタジアムに」どんどん人が増えている。大行列だ!+0
-0
-
532. 匿名 2024/08/08(木) 12:51:59
デコピンを先頭にした一団がスタジアムに到着すると、あのサンバのリズムが聞こえてきた。あれ?ショーグンがいないぞと観客がざわめくとスタジアムの照明が消え、グランドにスポットライトに照らされた金ぴかの着物姿が浮かび上がった。+0
-0
-
533. 匿名 2024/08/08(木) 23:57:03
沸き立つ観客、踊り出す将軍。がる民もノリノリだ!「デコピン、踏まれないように気を付けて。」デコピンを持ち上げる。すると……
????「デコピン、こんなところにいたのか。探したぞ。」誰かが話し掛けてきた。+0
-0
-
534. 匿名 2024/08/09(金) 07:45:58
その声を聞いたデコピンはがる民の手からするりと抜け出し声の主に駆け寄った。「帰るか」「わんわん!」二人の背中が小さくなっていく。「バイバイ、デコピン」サンバが流れる中がる民が叫ぶと、デコピンは振り返り小さくウィンクした。+0
-0
-
535. 匿名 2024/08/09(金) 11:24:31
ーーー完ーーー+1
-0
- 1
- 2
コメントを投稿する
トピック投稿後31日を過ぎると、コメント投稿ができなくなります。削除すべき不適切なコメントとして通報しますか?
いいえ
通報する