1. 2013/12/15(日) 19:16:57
(抜粋)給仕を担当していたホテル関係者の証言からは、ホテルの“裏の顔”が浮かぶ。ラウンジのバックスペースでは、従業員の間でこんな会話が交わされていたという。「シャンパンのご注文ですが…」
「あちらには、スパークリング(ワイン)でいい」
関係者が打ち明ける。「シャンパンの注文を受けても、客を見てスパークリングワインを出すよう、マネジャーから指示された。グラスに入れて持っていけば、どうせお客さんも分からないと…」。
シャンパンは、フランス・シャンパーニュ地方でつくられたスパークリングワインを指し、同国の原産地呼称管理法の規定を満たしたものだけが「シャンパン」と称することができる。価格差は歴然で、同国産の一般的なスパークリングワインが1本千円程度なのに対し、シャンパンは数千~数十万円もする。
ホテルではどうやって客を選んでいたのか。証言によると、インターネットの予約サイトを通じて正規よりも割安な価格で宿泊していた客は、軽く扱っていた。
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ホテルのレストランのメニューに端を発した食材の偽装表示問題。その後、百貨店や高級料亭などにも広がり、ブランドへの信頼を傷つけ、各業界の認識の甘さが浮き彫りになった。一連の取材からは、ホテルの“裏の顔”が浮かび、高級店や人気店舗に潜んでいた「ゆがんだおもてなし」の一端もうかがえた。