1. 2024/12/25(水) 11:50:25
12月中旬。遊び道具を手にした2歳半の次女が、集合住宅の一室を所狭しと駆け回っていた。居住空間は一軒家よりも確実に狭まった。それでも、常に周囲の目を気にしなければならない生活から解放されたことは大きい。「心理的に、だいぶ違いますね」。千奈ちゃんの父(40)が本音を漏らす。
ずっと孤独感にさいなまれてきた。事件の約2週間後に開かれた説明会で、園の早期再開を望む保護者の姿にショックを受けた。コンビニ店でもスーパーマーケットでも、行く先々で園関係者や保護者に会うのが怖くなった。職場に相談したところ、県外への異動を提案された。娘のために建てた自慢の家を手放すのは心残りだったが、迷いはなかった。
(中略)
自家用車の助手席の窓には小さな手形がまだうっすらと残っている。生前の千奈ちゃんが付けた。車検に出す時は必ず車内清掃を「不要」にして現状を保存してきた。
「今でも思います。なんで、いないのかなって」
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