1. 2024/07/02(火) 11:38:30
親側の就活への関心も高いようだ。6月上旬の週末、大妻女子大(千代田区)で開かれた親向けの就活説明会には650人以上が集まり、夫婦そろって参加する姿もあった。同大の就活支援担当者らがスケジュールや子どもの就活に向き合う心得などを説明すると、熱心にメモを取りながら耳を傾けていた。
「こんなに参加者がいるとは思わなかった」と驚いた様子の50代女性。「バブル時代に就活した自分とは状況が違うので、娘に間違ったアドバイスをしたくないと思って参加した。就活は本人が主体で、あまり親が出過ぎないようにしたいが、一人っ子なので本心は心配」と話す。
40代の女性に子どもの就活への関わり方について尋ねると、「普段から娘と積極的に会話してどういう会社が良いのか、一緒に考えていきたい」と語った。同席していた大学3年生の娘は、「悩みは親に話して意見をもらいたい。自分の決めた会社は親にも納得してほしいと思っている」と話した。
参加者の中には複雑な思いを抱く人も。甲府市から来た40代男性は「就活情報を入手できるのはありがたいが、大学でも親向けの説明会があるなんて過保護になったなと感じる」と苦笑いしていた。
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就職活動での親の存在感が高まっている。就職情報会社の2023年度の調査によると、企業が内定学生の親に入社の意向を確認する「オヤカク」の連絡を受けた親が半数を超えたことが分かった。大学でも親向けの就活説明会や個別相談会を開く動きが広がっている。学生が就職先を決めるための活動に、なぜ親が参戦するようになったのか、背景を探った。