1. 2024/04/10(水) 18:19:15
■家庭環境がいいことと、子に対する愛情があるかは別問題
前述したような、僕の世代やそれより上の世代の人間の多くがイメージする「いい家庭環境」で育った子どもが、誠実で自己肯定感が高い大人に成長するとは限らないですし、むしろその逆のケースをよく耳にします。なぜなら、表面的に家庭環境が整っていたとしても、そこに親の子に対する愛情があるかどうかは別だからです。
父親が一流企業の役員だけど家では超モラハラで、母親はいつもビクビクしていて、子どものことを一切守ってくれなかったとか、父親は会社経営をしているけれど、よそに愛人を作って家にはほとんど帰らず、母親がいつも不機嫌で子どもに当たっていたとか、様々なケースがあるからです。だから、表面的な家庭環境の良さって、子どもが真っ直ぐに育つ基準にはならないんですよね。
出典:i.imgur.com
つまり、相手の家庭環境が自分の育った環境とあまりにもかけ離れていたら、理解ができないんですよ。たとえば、両親に愛情をかけられて育った女性と、いわゆる毒親の元で育った男性がいるとします。ちなみにこれは男女が逆転していてもかまいません。
この男性は、自分の親にされたことが酷すぎてどうしても許せないのですが、彼女はこう言うんですよ。
「親は大事にしないとダメだよ」「親のことを悪く言っちゃいけないよ」と。
ここで彼は次のように思います。
「ぬくぬくと愛されて育ったお前に俺の何が分かるんだよ」と。
人間は、自分が経験していないことは理解がしづらい側面がありますから、相手の家庭環境が理解できないと、今お話したようなすれ違いが起きるんですよね。そして、家庭環境に対する理解は片方の人だけがしていてもダメで、お互いが理解し合えていないと成立しない部分があるんです。
今お話したケースはあくまでも一例ですが、相手のことが眩しすぎたら、引け目に感じたり、ときには嫉妬したりしてそのうち一緒にいれなくなるんですよね。
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何をもってして家庭環境がいいかは人それぞれ概念が違いますが、僕の世代や、それより上の世代の人の多くがイメージする家庭環境の良さは次のようになります。 ・母親と父親が揃っている ・両親がちゃんとした仕事に就いている ・世帯収入がそこそこある