1. 2023/12/20(水) 11:15:03
若者の街としての渋谷の姿に変化が起こったのが、2010年代だ。ここには2つの理由がある。1つは若者の文化の中心が、ネット上に移り変わってきたこと。2つ目は、渋谷という街自体が変化してきたことだ。1つ目だが、2000年代後半に、メジャーなSNSがほとんどその姿を現す。2007年にはYouTubeの日本版がサービスが開始し、2008年にTwitterとFacebookの日本語版サービスが開始する。また、それより少し後の2014年にはInstagramの日本語版サービスが始まる。そして、なにより2000年代後半からスマートフォンの急速な普及が始まる。
こうしたSNS、ネットの急速な発展を通して、そもそもリアルな街という場所に若者を惹きつける要因がなくなってしまった。かつては実際に会わなければコミュニケーションができないがために、街が必要だったのが、そもそもデバイス上でコミュニケーションが完結してしまうのである。
(中略)
2つ目の、渋谷という街自体の変化については、2010年から2020年にかけての渋谷の再開発が大きな影響を及ぼしている。この10年の間に渋谷には、渋谷ヒカリエ(2012年)、渋谷ストリーム(2018年)、渋谷スクランブルスクエア(2019年)、渋谷フクラス(2019年)が誕生。それぞれ、オフィスビルが入居している場合が多く、それに合わせてこうしたビルのテナントも、30~40代を対象とするハイブランドが多くなった。こうした再開発が、若年層を渋谷から遠ざけているのだろう。
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ふとした用事で渋谷を歩いていたときのことだ。スクランブル交差点を見回して気づいたことがある。 「若者の姿が少ない」 20代と思しきカップルなどはちらほら目につくが、10代と思しき人々は少ない。高校の制服を着ている人となると、ほぼいないような気がする。そして、外国人がとても多い。