1. 2023/11/13(月) 00:39:31
福島町で最初にヒグマによる死亡事故が起きたのはおよそ2年前のことだ。今回の現場最寄りの国道を約10キロ南下した、海沿いの同町白符で起きた。2021年7月2日朝、国道から、津波などの際のために設けられている避難路を30mほど上がったところにある杉林内の、オオイタドリが生い茂った藪の中で、性別不明の人間の両脚が見つかったのだ。約20メートル先にはカボチャやジャガイモを植えた畑がある。遺体は傷だらけで、幅70センチ、深さ20センチほどに掘られた穴の中に、草の塊に覆われて隠されていたという。
「当時、担架で遺体が運ばれるのを見ていたが、シートの下にあるのは人間が寝ている形をしていなかった。この辺は冬場にはエゾシカが大量に出てくるから、それを獲物にしているクマではないか。クマは柔らかければ太腿の骨まできれいに食べちまうんだ」(近隣住民男性)
「農作物の被害は一貫して増えています。夏場は(飼料用の)デントコーンの被害が特に多い。食べ物への執着心という意味では養蜂場に強い執着を持っており、電気柵を設置しても穴を掘って侵入する被害が多く出ています。ただ、一般的にクマは人を食べない。ヒグマは本来、草食性の強い雑食性です。知床などではサケ、マスを食べますが、ごく一部だと考えられています。エゾシカも、死亡している個体を利用する(食べる)ことが多い。人の被害の場合、ばったり遭遇して背を向けて逃げるなど誤った対応をして、クマに捕獲されて食物と認識されてしまうなど、何かのきっかけがあるのではないかと考えています」(道立総合研究機構エネルギー・環境・地質研究所の釣賀一二三自然環境部長)
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「太腿の骨まできれいに食べちまう」「するめ工場に侵入、20万円相当を食い荒らし」「クマは人間を食べないが…」北海道“大学生殺し”ヒグマの食性 | 文春オンライン