1. 2023/08/29(火) 10:28:30
※一部抜粋※ベルギー人の友人夫婦には、1歳と4歳の子どもがいる。お祝い事が大好きで、誰かの誕生日や年末年始にはすぐにイベントを企画する。
家で飲むこともあれば、「21時からレーシングカート」「23時からバーで朝まで」といったものまである。当然、夜のイベントには子どもはついてこない。
彼女の親が家に来ることもあるが、毎回そうではなさそうだ。カメラをつけた部屋に子どもを寝かせ、外出中は時折スマホから接続して様子を見ているが、その確認の様子は慣れたものだった。特にハロウィンパーティーの時はすごかった。夫婦で本気の仮装をし、深夜のクラブに繰り出していった。
もちろん、彼らの子供に対する愛情は深い。しかし、それとこれとは別だ。彼らはまだ30代前半で、子育ては「自分の人生を楽しまない理由にはならない」という姿勢が一貫している。
ベルギーには「法的同居(Cohabitation)」という制度があり、性別などに関係なく、申請することができる。いわゆる事実婚に近い制度で、役所で比較的簡単に手続きができる。家の共同契約書などいくつかの書類を役所に出すだけだ。
さらに、婚姻と比較しても制度上の差別はないことから、最近はこちらを選ぶ人が増えている(解消したら、役所で取り消せる)。
日本の入籍や離婚も、本来は同じように紙を出すだけなのでシンプルなはずだが、その背景に絡む手続きや「重み」を考えると、ベルギーとはノリが全然違う。ベルギーではルームメイトを探す程度の感覚なのだ。2013年から2023年にかけて、法的同居の数は、子どものいる未婚カップルでは38.5%増加し41万9507人、子どものいないカップルでは32.5%増加し50万8209人だった。
ベルギーでは結婚をしてもしなくても、子どもが先でも後でも、子どもがいなくても、カップルの性別だって自由だ。カップルが好きなタイミングで決めるから周囲の「空気を読む」必要はないし、そもそも誰も気にしない。
「子どもが欲しいから何歳までに結婚はしたい」という声は、ベルギーではいまのところ聞いたことがない。それぞれの人生にそれぞれのタイミングがあるし、そこに年齢は関係ないというスタンスだ。
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日本で同年代の女性で集まると必ず話題になったという「婚活」ですが、ベルギーでは全く話題にならないと言います。ベルギー留学中の筆者が、日本との結婚観や子育て観の違いについてレポートします。