1. 2023/04/14(金) 09:35:02
夫婦ともに個人年収300万円でも二人あわせれば世帯年収600万円となり、十分に結婚生活を送れるという声もあるが、そんなものは机上の空論であって現実には即さない。
誰もがバリバリと仕事を続けたい人ばかりではない。仕事より育児を優先したい人もいる。「会社の仕事なんて誰がやってもいい仕事。うちの子にとって親は自分たちだけ。子どもと過ごすかけがえのない時間を削ってまでやりたい仕事なんてない」と考える人もいる。人それぞれだ。
実際、2015年国勢調査ベースでは、0歳児をもつ母親は、以前より少なくなったとはいえ61%が専業主婦になっている(育休なども含む)。
つまり、恋愛から結婚するまでは、個人年収300万円同士の「二馬力で世帯600万円」のカップルは成立するが、いざ結婚後の妊娠出産子育てへの移行にあたって、夫の一馬力にならざるを得ない場合も多いのだ。
だからこそ、望むと望まないとにかかわらず、多くの子育て夫婦の年収構造は、結果として妻側の経済力上方婚(妻の年収よりや夫の年収が高い状態)になっているのである。
これは是非の問題ではなく、現実の話である。
専業主婦夫婦が減っている分だけ婚姻数が減っているという事実も、「一馬力でもある程度の年収が確保されなければ結婚できない」という「金がないから結婚できない」問題なのである。
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この連載でも何度も取り上げている「金がないから結婚できない」系の記事を出すたびに、決まって「金がないからこそ結婚したほうがいい」という話をしてくる御仁がいる。確かに「一人口は食えねど二人口は食える」という言葉もある通り、貧乏であればこそ、二人協力して稼ぎ、一緒に暮らすことで無駄な費用も節約できるということはある。「年収300万円しかないから結婚できない」と考えるのではなく、「年収300万円同士でくっつけば世帯年収600万円でやっていける」という話になるわけだ。