1. 2023/03/12(日) 15:05:47
それでもなお、「個人事業主とかの話は関係ないし」と思う人もいるだろう。しかし、意外と知られていないのが、全ての人に関係する「電気代の値上げ」だ。
ただでさえ電気代の値上げに日本中が悲鳴をあげている中、大手電力10社のうち5社は4月からの電気料金値上げを国に申請している。その上さらに上がるということ?
「そうですね。資源エネルギー庁はインボイス制度の導入で、大手電力会社などに発生する損失を、電気料金の値上げで穴埋めすることにしていて、その額はインボイス制度の経過措置がなくなる7年後以降、年間580億円にのぼることが2月21日の衆議院財務金融委員会で明らかになりました」
寝耳に水と言う人は多いだろう。なぜインボイス制度の導入が「電気料金の値上げ」につながるのか。
「たとえば、東京都では昨年末、新築物件に太陽光パネルをつけることを義務付ける条例が可決しましたが、住宅メーカーの営業の人が『太陽光パネルをつけて売電すればその分、ローンの支払いが軽くなる』とセールストークにしている話も聞いたことがあります。
そんな風にして現在、電力会社が再生エネルギー電力を固定価格で高く買い取ってくれる制度(FIT)を利用している一般家庭も、再エネ電力を電力会社に売る“事業主”になるわけですが、一般家庭がインボイスを発行することは考えにくい。
すると、一般家庭からインボイスがもらえない電力会社はその分の仕入税額控除ができず、消費税の負担が莫大なものになってしまう。
こうしてインボイス導入によって生じる電力会社の納税負担を、私たちの電気代を上げることで補填する、というのが今回の問題です。
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実際、この一年の間にメンバー皆で与野党含め100人の議員に会ってきましたが、インボイス制度をきちんと理解した上で賛成している議員には一度も会ったことがありません。