1. 2023/02/13(月) 10:47:18
国では社会保障の給付や負担、家計における税試算などに「標準家庭」を使っています。
1970年代から日本の典型的な家族構成として、「勤労する父親、心やさしい専業主婦の母親、健康に育つ2人の子の4人家族」を想定し、今でも標準と称して使い続けています。
そんなモデルは、実態に即してはいません。そもそも問題なく暮らす健康家族を前提にする考えがどうかしています。
さらに今では子どもの数が減り、収入は増えず、負担が増えているのです。1985年の国勢調査で、すでに共働き世帯は半数を超えており、今も増え続けています。支援しなくていい市民を前提とするのでなく、困っている市民を想定して支援する。現実離れしたモデルを基準とするのではなく、今の市民の暮らしを見て、発想を変えていくべきです。
私が想定する標準家庭はこうです。
「収入不安定なDV夫に、メンタルを病みパートを辞めさせられそうな妻、ネグレクトで不登校の子と、家の奥には寝たきり認知症の祖母がいて、借金を抱え生活困窮」
このように課題がいくつも複雑に絡み合ったケースです。職員にも、そういう家族を標準と想定して仕事するように伝えています。
子育て、介護、DV、就労、家計など複数の問題を抱える家庭なんて、決してめずらしくはありません。弁護士時代に実際、数多く接してきました。1つの問題に対応しても他の問題を放置していたら、何も解決しません。
声を上げられないから気づかれないだけで、生きづらさや困難さは、みんなが何かしら抱えてしまうもの。こうした想定で臨めば、子ども支援、高齢者支援、DV対策、障害者支援、就労支援、生活困窮支援など、少なくとも5つくらいは予測して、包括的に向き合うことができます。
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岸田文雄首相が最重要項目として掲げた「異次元の少子化対策」。しかし具体的な政策はなかなか提示されず、子育て世代を中心に批判する声も多い。一方で、東京都、福岡市、大阪市が子育て支援にかかる所得制限の撤廃を掲げるなど、異次元の少子化対策は国に先んじて地方自治体から広がり始めている。