1. 2022/11/22(火) 11:02:45
東京では、いつも「ちゃんとしなくちゃ」の重圧に押しつぶされそうでした。自転車に乗るときは左側通行、バスに乗るときはベビーカーをたたみ、各種予約は時間ぴったしに向かう。公道で一時駐車などありえない。いつもルールを守り、マナーをわきまえないと、と必死に過ごしていました。でも、小さい子どもとの暮らしでは「ちゃんと」できないことも多いです。松本では、道端にある時計が遅れていたり、交通標識の文字がはがれていたり、お店が何のお知らせもなく臨時休業だったり、11月に入ってもハロウィンのお菓子が店頭に並んでいたりする。それでも、市民の生活は回っています。そのことに、こんなにも救われるのかと初めて気が付きました。子どもをのびのび育てるには、まず親である自分の気持ちに「ま、いっか」の余白が必要だったのです。
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第三子が生まれて8カ月経った春の初め、我が家は東京都杉並区から長野県松本市へ引っ越してきました。引っ越しの理由をひと言で表すと、「子どもをのびのび育てたいから」に尽きます。東京にも楽しいことは色々ありましたが、夫婦ともに地方育ち、特に実家が長野にある私にとっては、長野で子どもを育てるほうがずっと自然なことに思えたのです。