1. 2022/11/08(火) 00:37:10
今回の研究プロジェクトは、イギリスのブリストル、ケンブリッジ、ロンドン、国民保健サービス(NHS)のチームが共同で実施している。肺から全身に酸素を運ぶ赤血球に着目している。
流れはこうだ。
通常の献血で血液1パイント(約470ミリリットル)を採取する
磁気ビーズを使い、赤血球になりうる柔軟な幹細胞を探し出す
その幹細胞を研究施設で大量に増やす
その後、赤血球になるよう誘導する
このプロセスには約3週間かかる。最初に幹細胞を約50万個集めると、赤血球は500億個できるという。
それらをろ過し、移植に適した段階にある約150億個の赤血球を手に入れる。
出典:ichef.bbci.co.uk
この血液は、医療行為によく使われる放射性物質が付着されている。そのため研究者らは、それが体内でどのくらいもつのかわかる。
研究施設でつくられた血液は、通常の血液よりも強いと期待されている。
赤血球は通常120日ほどで交換が必要になる。一般的な献血では、若い赤血球と古い赤血球が混在している。一方、実験施設でつくられた血液はすべて新しいので、120日いっぱいもつはずだ。研究者たちは、この技術によって、将来の献血は量も回数も少なくて済むようになると考えている。
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研究施設でつくられた血液を人の体に入れる、世界初の臨床試験が実施された。イギリスの研究者らが明らかにした。