1. 2022/05/07(土) 23:30:50
慈恵病院の理事長で産婦人科医の蓮田健さん。「こうのとりのゆりかご」を開設した蓮田太二さんの長男です。当初、ゆりかごの開設に反対していました。「熊本の小さな病院がゆりかごを設置して、はたして意味があるのかなと思っていた。世間からも批判を浴びたようにひょっとしたら安易な子捨ての助長になるのではないかと思いました。」
開設の翌年には1年間で25人の子どもが預け入れられました。平均すれば1か月に2人。目をそむけたくなるような現実でした。赤ちゃんの遺体が入れられたケースもありました。「慈恵病院では毎日、お母さんが産んで『かわいい』と喜んでくれる赤ちゃんが何人も生まれてくる。幸せな親子の出産に携わるのが日常だった私にとってショックでした。ゆりかごの赤ちゃんの遺体をよく見ると、鼻か口から小さなウジがはい出てきた。人間の遺体の尊厳がなかったように感じました。」
「父が始めたゆりかごを自分が引き継いだ責任を感じています。ゆりかごや内密出産で母子の役に立ちたいですし、悔いがないようにしたい。最近、突っ走るところや頑固にやるところが父に似てきたなと思います。父には一生追いつけないだろうけど、これからの私を見ていただけますか。」
出典:newsatcl-pctr.c.yimg.jp
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熊本市の閑静な住宅地にある慈恵病院。この病院は親が育てられない子どもを匿名でも受け入れる「こうのとりのゆりかご」いわゆる「赤ちゃんポスト」を国内で唯一設置しています。開設当時は世間から「子捨てを容認するのか」「育児放棄を助長する」など批判を浴びた病院。14年で159人の子どもが預け入れられました。