1. 2022/01/05(水) 21:49:06
中2になってからも、いじめはやまない。'16年6月に学校がアンケートを実施した際、「いじめられたことがあるか」との問いにカンナさんは「はい」と答え、「臭いよね、とからかわれるのが嫌だ。やめさせてほしい」と回答した。
すると同月6日、カンナさんは担任と学年主任から呼び出され、体臭に関する指導を受けた。このとき、同席した養護教諭から「臭いと言われるのは、お風呂に入っていないからでは?」「お風呂に入っているのに臭いと言われるなら、髪が長いせいでは?」などと言われたという。
翌7日、カンナさんは母親に髪を切ってもらった。背中まであった髪が肩にかからないくらいの長さになった。
それにもかかわらず8日、カンナさんは学校で髪をさらに短く切られる。学年主任から廊下に呼び出されると、用意してあった椅子に座るよう言われた。そして底に穴をあけたポリ袋をかぶらされ、鏡のない場所で、工作用のハサミで髪を切られたのだ。
カンナさんはのちに、「はっきり嫌と言えなかった」と話している。その後、スクールバスで帰宅した際、同級生から髪型を「キモい」と言われた。
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裁判を起こしたのは、山梨県山梨市の公立中学校へ通っていた女子生徒の辻カンナさん(仮名)とその両親だ。カンナさんは学校が行った「いじめ調査アンケート」に、同級生から「臭いと言われる」と書いたところ、学年主任の女性教諭から工作用のハサミで髪を切られた。そのため精神的苦痛を受けたとして、学校の設置者である市に対し770万円の損害賠償を求めていた。