1. 2021/12/23(木) 14:26:19
「私たちに相談してくる親は子の長期ひきこもりや依存症、精神疾患に悩んでいます。子どもにお金を無心されたり、暴力に耐えられず追い詰められ、家族の将来を悲観する。結果、“子どもを殺したい”“心中したい”と考える。親たちは包丁を手に子どもの首筋を眺めたことがある、ロープや灯油を買った、そんな話を打ち明けてきます」(押川さん、以下同)
中略
「特に精神疾患は誰でも患う可能性があります。それに精神的な障がいや病気の症状や実態を知らない人は多く、家族が気づいていないことがあるんです」
だが助けを求めてもすぐに適切な支援や医療につながるわけではない。むしろ行政は介入を躊躇するのが実態だ。
「極端な例を言うと、相談に来た両親に“お子さんに1か所刺されたくらいじゃ行政は本格的に介入してくれない。5か所刺されてようやく動きます”などと伝えることがあります。そのくらいの事件が起きないと動かない」
+726
-12
さまざまな理由から成人した娘や息子を介護する親たちがいる。だが、最愛の子の死を願うほどに追い詰められるケースは珍しくない。20年以上にわたり、そうした親子と数多く関わってきた株式会社『トキワ精神保健事務所』所長の押川剛さんに実態を聞いた。