1. 2019/07/20(土) 09:21:15
■「一度も叱られたことはないのに」、母親から抗議電話が
翌日、母親から直属上司の中川課長(同)に「昭夫が落ち込んでいます」「会社でひどく叱られたそうで……泣いています。厳しく落ち込むほど新入社員を叱責(しっせき)するのですか」「息子は、親の私が言うのもなんですが、優秀で叱られたことが一度もない。息子の人権はどうなるの!」と抗議電話がありました。
課長は「お母さんが言われるように新入社員を厳しく叱責することはないです。言葉の受け止め方が違うことはあるでしょうが……」と答えました。
母親は「しばらく休ませます。今後のことは、家族で相談するから!」と言って、一方的に切りました。
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■必要なのは母親の話にじっくり耳を傾けること
私 : まず、課長が、“キーパーソン”(問題解決のカギになる人)である母親と話し合うことです。その場合、母親の言いたい点を、じっくり耳を傾け聴いてくださいね。反論したくなるでしょうが、抑えて、抑えてね。専門的には「傾聴技法」と言います。
<略>
私 : それともう1つ。彼の良い点、例えば仕事で頑張っている状況などを話してくださいね。部下を認める姿勢が重要ですから。
■「叱られたことがない子で」、課長は母親の話を聞いた
■部下を心配する気持ちと期待を伝える
■次の月曜日から出社してきた
■長引くケースが半数存在
■浅い葛藤なので事実関係はスルーした
今回のケースにはうまく対応ができましたが、それはストレスが先輩のきつい注意だけで、精神的な葛藤が浅かったからです。だから母親との面談でも、職務範囲内の注意だったのか、それを逸脱していたのかというような事実関係を話題にせずにスルーして、「傾聴技法」と部下への期待を表明することに徹したわけです。元々母親には感情的なものがあるので、事実関係を話題にしても「職場VS部下・家族」という感情対立になって、こじれてしまいます。一見「プチ引きこもり」の様相を呈していても、様々な要因が絡み長期化するケースがあるので、専門医に相談していただくのが望ましいと思います。
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23歳の成田昭夫さん(仮称)は銀行に入行して1年目の社員。支店で明るく働いています。5年先輩の田宮二郎さん(同)と一緒に回っていますが、8月、顧客企業から調査条件の一部変更を急がされたので、独断で処理。結果的にうまくいかない状況になりました。「なぜ、処理する前に一言、私に声をかけないんだ!」「損失こそなかったが、ミスを招いた」「一人の判断は早すぎるぞ。僕のミスにもなる!」と厳しい表情の田宮先輩から、キツイ注意を受けました。