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29. 匿名 2019/10/11(金) 23:53:19
>>23
この先、この身に起こることはだいたい知っていた。
覚悟はできていた。
私は水で清められ、冷たい刃で刻まれ、他の者たちと雑多に押し込められ、地獄の池のように熱い液体でくたくたになるまで茹でられる。
それでよかった。
この身に流れる滋養をあますところなく吸収してもらえるなら本望だとすら思っていた。
連れ去られたあとの道中も、私はこの上なく幸せだった。
しかし、突然の振動と衝撃が私を襲った。
黒い…これは土だ。道路だ。私は道路に振り落とされた。
主人の後ろ姿が見える。
私の落下に気づきもせず、背中の脂肪をゆらしながら鼻歌すら歌っている。
親切な少年が私を拾い上げて主人を呼んだが、主人は全く気づかない。
「なんだよ。気づかねーでやんの。ネギなんかいらねえ」
親切な少年はそう言って私を再び道路に叩きつけ、癪だと言わんばかりに私を踏みつけてから
走り去った。
みじめだ。
死は怖くない。
しかし、無為な死ほどみじめなものはない。
私が大地から、太陽から得たいのちは、誰にも受けとられずに干からびてしまうのか。
私は泣きたかったが、ネギに涙腺はない。
その時、バサバサという羽音が聞こえた。
カラス。
黒く美しい一羽のカラスが私の前に降り立った。+32
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66. 匿名 2019/10/12(土) 00:53:21
>>29
ネギの視点!笑+18
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