1. 2025/08/12(火) 23:19:27
――今回のプログラムを監修するにあたり、どのような思いで取り組みましたか。
コシノ:今の子供って生まれた時から、タブレットで、ボタン一つで、いろんな世界の中に入っていける。独自の力で何かを生み出すとか、考えるとかっていうことを、だんだんできなくなってきている。今本当に人間独自の持っている感性とか、そういった力を引き出していく機会をたくさん作ってあげないと、全て機械に頼ってしまう。それではやっぱりダメだと。みんなやっていることが同じになっちゃう。一人一人にすごくいい個性を持ったり、才能を持っていても、それがもう出さずにもう人生終わってしまうということになりかねないわけですよね。(略)
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コシノ:子供っていうのは自由な発想で、制限のない、こうでないとダメだっていうような、縛りもなく、自由に何かを作っていくということが、見ていると、その子の環境とかね、性格とかね、全部出てるんですよね。ものすごく人間の持っている感性みたいなものが。しかもたくさんの子たちと一緒にやらせるでしょ。そこに競争心みたいなのができてきて。
一人でやるんじゃなくて、みんなでやるっていうことは、何かいいものを自分も取り入れたり、自由にやっちゃうわけですよ。でも、みんな一人ずつ違うんです。ボタンの選び方、布の選び方、表現のしかた。(参加しているのは)6歳、7歳以上の子ですよね。それでもう個性が出てくるわけですからね。その時代からその子のいい個性を伸ばすっていうことがとても大事。
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ファッションデザイナーのコシノヒロコさん(88)が、7月と8月に行われた子供向け芸術文化体験プログラムに講師として参加。コシノさんに参加した子供たちへ伝えたい思いや、普段からしているという物作りの考え方、今後の目標などをインタビューしました。