1. 2025/05/06(火) 20:03:23
医師の高齢化も追い打ちをかける。通常の診療に加えて、健診は学校に出向いて短時間で多くの子どもを診るため負担が大きい。立元医師は「年齢を理由に、この5年で辞める人は多いだろう」と懸念する。医師の負担に対し、自治体ごとに定める報酬が低いことも要因とみる。
健診は法に基づいて、全学年、所定の項目で実施している。立元医師は「実情に合わせて、地域で診療形態を決められるようにしてほしい」と求める。負担軽減策として、検査項目の削減や、対象を全員とせず、一部の学年としたり、問診票の内容から受診者を絞ったりする「重点健診」を挙げた。
さらに、健診時は子どもの脱衣も問題になることがあり、立元医師は「学校医の要請を断る要因になりかねない」と指摘する。「学校健診は限られた人数、時間で精度も求められる。国が健診方法など全体のルールを定めてくれたら」と話した。
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毎年4月から6月にかけては学校健診のシーズン。子どもたちの健康維持や病気の早期発見が目的だが、鹿児島県内では健診を担う「学校医」の不足が課題になっている。