1. 2024/12/24(火) 12:32:50
高齢化はどんどん進んでいる。東京都対策本部が作成した「東京都山谷対策総合事業計画」(令和5年度〜令和7年度)によれば、1万5000人ほどいたドヤ(簡易宿泊所)の住人は、2021(令和3)年度の時点では3000人ほどまでに減少しており、ドヤは128軒(従来型115軒、ビジネス・観光向け13軒)となっているという。日雇い労働者の割合は2.6パーセント、住民の9割が生活保護受給者で、平均年齢は67.5歳だが、70歳以上が5割を超え、高齢化率は7割近くにまで及んでいるのだそうだ。
現状のドヤは本来の旅館業ではなく、生活保護受給者の受け皿として経営が成り立っている。それが一〇年、二〇年、確実な方向性としてあり続けられるかといえば、おそらく難しい。物件が老朽化すれば改修してまで続けたいと思うところはかぎられるだろうし、すでに跡継ぎがいなくて廃業するところもある。最近では、ドヤの跡地にマンションが建つことも増えている。歴史のなかに「山谷」は存在し続けるだろうけれど、ドヤがなくなれば、もう「山谷」ではなくなる。
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山谷と言えば、東京の台東区と荒川区にまたがる日雇い労働者の街である。大阪の釜ヶ崎、横浜の寿町と並ぶ、日本三大ドヤ街の1つだ。