1. 2024/09/23(月) 23:13:21
死んだカエルの胚から抽出された皮膚細胞は違う。これをペトリ皿に入れて特殊な状況にさらしてやると、自ら再編成して「ゼノボット(xenobot)」と呼ばれる多細胞生物に生まれ変わる。このゼノボットは元の細胞の本来の機能を大きく超えた振る舞いをする。
(略)ゼノボットは運動学的自己複製をすることができる。つまり、成長しないままに、構造と機能を物理的に複製できるのだ。
普通の細胞なら、それによって生物の体が成長したり、新しい器官ができたりするところだが、そうはならない。
カエルだけでなく、ヒトの肺細胞もまた自己組織化し、動き回るミニチュア多細胞生物に生まれ変わることも明らかになっている。
「アンスロボット」と呼ばれるそれは、動き回れるだけでなく、自分自身やそばにある神経細胞の傷まで治してしまう。
ノーブル氏によれば、こうしたゼノボットやアンスロボットの機能は、元の細胞のものを大きく超えており、それゆえに細胞の第三の状態なのだという。
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従来、死は「生物の終わり」と考えられてきた。だがじつは生と死の境界を超えた「第三の状態」というものがあるのだという。 最近の研究では、生物の死後も細胞レベルではまだ生きており、中には新たな機能を獲得するばかりか、多細胞生物として蘇ることすらあることが明らかになっている。