1. 2024/07/01(月) 23:39:18
学校側はかたくなだった。スカートも女子トイレの使用も「前例がないからダメ」の一点張り。校長は、わが子を「君」付けで呼び続けた。本人は泣き出した。「私、女の子だよ」
最終的に学校の求めに応じ、医師に診断書を出してもらうことで、やっと「女子」として了承されたという。
他の児童に事情を説明させてほしいと頼んでも、「子どもには理解できない」と断られた。男女混合名簿も取り入れてくれなかった。何より、わが子の自尊心を傷つけられた。自分の性のことは他言しないようにと教員から諭されていた。娘は「もう誰にも知られたくない」と登校をしぶり始めた。
夫婦は「先生の言葉が子どもにとってどんなに重いか。堂々と生きている子に『隠せ』なんて悲し過ぎる」と憤る。
娘は今、14歳。心を許せる友達ができ、学校に行ける日は増えた。「生理痛がないなんて私、いいとこ取りしてるね」なんて笑ってみせる日もあれば、不安が勝る日もあるよう。2人に「私のこと好き?」と聞いてくる。
夫「娘が人生の選択肢を狭められずに済む社会になるよう、親ができることは何でもするつもりです」。
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…夫婦も覚悟を決めた。息子ではなく、娘として育てるんだと。 年長の夏、本人に望む名前を聞き、家裁に改名届を出した。 そして事情を説明しようと、入学予定の小学校へ。