1. 2024/06/17(月) 11:46:08
結婚式は挙げず、美咲さんは通っていた静岡の高校を辞めて東京に引っ越した。新築の一軒家で一緒に暮らし始めたが、お互いの興味の対象は最初からまったく違っていたという。
「共通点はほとんどなかったです。たとえば一緒にテレビを見るにしても、僕は芸能人のことは興味もないしほとんど分からない。でも、彼女は音楽番組が好きで、『この韓流アイドルグループには日本人のメンバーがいる』とか、『この芸能人は誰と結婚してる』とかをずっと話していました。
他にも違いを挙げればキリがないです。カラオケでも歌う曲は全然違うし、好きな食べ物も、好きな洋服の系統も、遊びに行きたい場所も全然違いましたね」
(中略)
「これまで、激しく口論をするような喧嘩はありません。というより、ちゃんと話し合ったりもしなくて、なんとなくウヤムヤにしてやり過ごしてきました。
なにかで意見が対立した時、長く生きている僕の方がどうしても口が立つし、理詰めで説得しようと思えばできたかもしれません。でも、それはやらないようにしていました。どんなに論理的に正しかったとしても、お互いが納得しないと意味がない。だからあえてはっきりした答えを出さないで、なるようになると思ってやってきました」
“対立しないようにする”という考え方が、夫婦関係の継続のために重要なのだと山口さんは語る。
「相手を説得しようとしちゃいけないっていうのは本当に重要です。『パートナーには正しい理屈で諭されるより、自分の気持ちに寄り添ってほしい』という人が多いのではないでしょうか。この辺りは、普通に付き合っているカップルでも、とくに男の人が失敗しがちなことじゃないかなと思います」
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「年の差婚については周りからもめちゃくちゃ聞かれますけど、実はそこまで特別なエピソードがあるわけじゃないんです。これは僕と妻の性格もあるのかもしれませんが、夫婦といっても結局は他人だし、人と人の関係をどう作るかっていうだけの話ではないでしょうか」 そう語るのは、都内在住の自営業、山口和文さん(仮名・57歳)。離婚歴があり、今のパートナーである美咲さん(仮名・36歳)と再婚したのは20年前。当時山口さんは37歳で、美咲さんはなんと16歳だった。