1. 2024/05/09(木) 12:13:39
中でも夫妻が気を病むことになったのは、事件当時、ジョンベネの兄・バークがまだ9歳だったことだ。「アメリカのメディアは9歳の子どもがいようとお構いなし。父親のジョンは後のインタビューで“自分たちが容疑者にされていることをいかに息子に気付かせないかに腐心した”と話しています。バークと買い物に訪れた母親がスーパーで『兄があやめた』というタブロイド紙の大見出しを見つけ、野菜を放り投げてバークを外に連れ出したこともあったそうです」
捜査当局がDNA鑑定の結果、ラムジー一家を容疑者から外すと発表したのは事件後、10年以上が経過した2008年になってから。ジョンベネの母親は、度重なる心労からか、卵巣がんに侵され、この報せを聞くことなく、06年6月に49歳の若さで亡くなっている。
(中略)
依然としてくすぶっていたのは、兄が妹を手にかけ、両親が隠蔽(いんぺい)したという「兄犯行説」だ。
バークは事件から20年の節目となる16年に、心理学者が司会を務める人気トーク番組に出演している。「事件を風化させたくない」と初めてメディアの前で思いを語ったのだ。
「バークは05年にアメリカを代表する名門校の一つであるパデュー大学に入学。卒業後はソフトウェア・エンジニアとして働き、両親と違って、表舞台に出てくることはほとんどありませんでした。番組では『自分が犯人かのように報じられているのは悪夢のようだった』『ただただ、普通の子どものように育ちたかった』と切実な心情を吐露。自分たち家族への疑いに対しても『証拠を見れば、それが事実でないことは分かるはず』などと反論していました」
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過去に世間を騒がせたニュースの主役たち。人々の記憶が薄れかけた頃に、改めて彼らに光を当てる企画といえば「あの人は今」だ。今回紹介するのは、約30年前に世界中を騒がせた「ジョンベネ事件」で“妹殺し”の汚名を着せられた兄の凄絶な半生だ。