1. 2024/05/07(火) 17:10:14
■第1子は30代前半で
AERAが今年4月にインターネット上で実施したアンケートでも「望ましい第1子の出産年齢」は30代前半という回答が最多で、20代後半という声も目立った。その理由のほとんどが、体力面や妊娠できるリミットを考えたというものだ。
「最初の妊娠は29歳でしたが、結局出産にこぎつけたのは33歳。30代では体力が追い付かない。できれば20代後半には第1子を産めたほうが余裕があると思います。特に私は夜泣きがひどい子どもを連続で2人育てたため、2人目が幼稚園に入園するころまで、6、7年毎晩起こされていました。これはきつかった」(東京都・教育学習支援契約社員・30代)
自分の身体と向き合い、早い段階から出産の時期について考えることは、働く女性こそ必要なことかもしれない。AERAアンケートには、50代を中心に「タイミングを逃した」という意見があった。
「子どもを持ちたいと思った時には年齢が高すぎた。個人事業主は自分のペースで働けるからこそ、健康であればあるほど『卵子老化』になかなか注意がいかない」(東京都・個人事業主・55歳)
出典:aeradot.ismcdn.jp
藤波さんは、こう解説する。
「今は時短勤務が制度化されましたし、男性育休も整ってきて、預けながら働くことが無理なくできるような環境になってきています」
そんな環境の変化は、かつての「キャリアを積んで、30代後半以降で出産」の価値観にも影響を与えているようだ。AERAアンケートには、こんな意見が届いている。
「30代に入ると昇進のチャンスが巡ってくると感じるので、それまでに子どもがある程度の年齢になっている方がよいと思うから」(大阪府・製造業・56歳)
年齢と身体のことはもちろん、キャリアのことも考え、早く産んだほうがいいという価値観は確実に広がりつつあるようだ。
とはいえ、働きながら産み育てることは、そう簡単ではない。
「低所得層の賃金が上がってこないと、少子化は改善しないと思います」
「結婚相手の女性に経済力を要望する男性が増えている。女性の賃金が安いと、結婚のハードルが高くなると考えられる。日本では、既婚女性が出産するケースが大半。つまり出産のハードルも高くなる」(藤波さん)
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バリバリ働いて、キャリアを積んでから、いつか子どもを産む。そんなイメージが変わりつつある。 「キャリアを積んでからの出産ではなく、早く子どもを作ったほうがいいんだなと思った」 そう振り返ったのは、東京都内の情報通信系企業で働く女性(38)。現在7歳と1歳の2人の子どもの子育て中だ。