1. 2024/03/13(水) 20:25:46
スターバックスの社長をしている時に、スターバックスのミッション(「人々の心を豊かで活力あるものにするために」)は、本当に心から素晴らしいミッションだと思っていました。私なりにこのミッションをより達成するには、どうしたら良いのかを真剣に考えました。
それは「より多くの人の心をより豊かにすることができたら、よりミッションが達成できるのではないか」と考えました。図表1の概念図を見てください。横軸にお客様数、縦軸に豊かさ(=感動の深さ)を置きます。現在が左下のボックスAだとします。
出典:president.ismcdn.jp
一方、感動をより深くするには、店舗のサービスを充実させることが必要です。「感動の深さ」は、お客様の満足度と置き換えても良いでしょう。
ですから店舗数の拡大のみならず、無償Wi-Fiの導入、コンセント数の増大、一人席の拡充など、ミッションである「心に活力を与える」ための、さまざまなアイディアを実現させました。スターバックスの商品が他社のコーヒーチェーンより多少割高で買っていただいているのは、他社よりも感動が大きいからだと思います。つまり「感動の深さ=単価」なのです。
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コーヒーチェーン最大手のスターバックスには、コンセントや無料Wi-Fiなど、長時間過ごせる設備が整えられている。元CEOの岩田松雄さんは「投資収益率を考えれば、長居をさせないで、回転率を上げたほうが売り上げにつながる。しかし、それではスターバックスのミッションを達成できないと考えていた」という――。