1. 2024/03/05(火) 14:58:19
京都大学病院呼吸器外科 伊達洋至教授
「すでに肝臓も肺も悪いので、例えば肺の移植を先にして、数日後に肝臓の移植をするということも想定したが、肺を移植した後、肝臓が悪い状態で数日間、術後を乗り切らないといけない。総合的に考えると、同時に移植するのが一番、成功確率が高い術式ではないかと」
生体同時移植は世界で初めてのことです。まず、男の子の40代の父親の右肺の一部、そして、母親の左肺の一部を移植。同時に60代の祖父の肝臓の一部を移植しました。つまり、患者と両親・祖父の3人のドナー、合わせて4つの手術室を使って実施。手術は18時間11分掛かったといいます。この手術の成功によって、新たな選択肢ができたといいます。
男の子は手術から4カ月後の今月1日に元気に退院したといいます。
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移植手術は去年11月、京都大学付属病院で行われました。手術を受けたのは、関東在住の10歳未満の男の子で、先天性角化不全症という病気を患っていました。全ての臓器で異常が起きる病気ですが、男の子は肺で酸素が取り込めなくなり、肝臓には肝硬変などの症状があったといいます。