1. 2023/11/29(水) 15:16:09
前略
元気でいる事と思います
私も終活の年となり子供の相続意志確認したく
連絡をとりたいと思います
人でなしの親のせいで貧乏し皆気が狂ってしまいました
皆深い傷を負いました よく生きていてくれたと思います
出典:contents.gunosy.com
翌年1月、たえは体調の落ち着いた日を選んで、便箋にあった番号へ電話をかけた。相続放棄の意向を伝えるため、そして弟の和寛(仮名)のことで重大な報告があった。
電話口で、たえは声に動揺を出さないようにしながら伝えた。
「和寛は、自殺したよ」
父親は、息子の死にまったくうろたえず、あっさり言った。
「和寛は死んでも構わないけど、たえちゃんが死ぬのは嫌だよ」
この電話からおよそ2年が経つ今、たえは振り返って目を赤くする。
「和寛は死んでも構わない、という一言で、これまで隠してきた性虐待を明るみに出そうという気持ちに火がつきました。父親にとって、子どもたちはあくまで性の道具でしかない。あんたのせいで死んだんだよと……。私と同じ境遇で同じように苦しんだ弟が生きた証を残したいし、弟の代弁をできるとしたら私だけだと思っています」
たえの手元に、和寛の写真はわずかにしか残されていない。
「これは私が2歳、弟が1歳くらいですかね。いつも裸で撮られていて、寝ているところも多い。父親はこの頃からそういう対象として見ていたのかなと思います」
和寛はたえの1学年下だが、正確にいうと11カ月しか差がない。母親の産褥期が明けるかどうかという時期でも父親が性行為を強いたのだろう、とたえは見ている。
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父親による姉弟への悪魔のような性虐待と精神支配の末、弟は自ら命を絶った。亡くなった弟のため、そして自分のために立ち上がった塚原たえさん(51)は実名告発を決心。性暴力の実情を長年取材するジャーナリストの秋山千佳氏が徹底取材した。