1. 2023/08/31(木) 19:22:35
■運動会や学芸会では、自分がトップで目立つ役割でないとヘソを曲げる
■ナルミの自己中心的な行動をたしなめる人は、誰もいなかった
■そしてホストクラブにはまってしまった
■金を出せない家族に暴力をふるい、少年鑑別所へ
■解説: 甘やかし型とは?
甘やかし型の親は、子どもの顔色をうかがい、子どもの言いなりになるのが特徴です。子どもがほしいものをほしいだけ与えたり、好きなことを好きなだけさせたりし、我慢させることをしません。
甘やかし型の養育態度で育てられた子は、何でも自分の言う通りになると思い、自己中心的になります。共感性が乏しく、他人の目線で物事を考えることが苦手です。思い通りにいかないと人を責めたり、乱暴な態度をとったりすることが多くなります。
自ら状況判断する必要がなく育っているため、空気の読み方がわからず、浮いてしまいやすくなります。
過保護型でお話ししたのと同じように、甘やかし型で育てられた子も欲求不満耐性が低くなります。思い通りにいかない出来事にうまく対処できず、逃避的行動をとったり攻撃的になったりするのです。
出典:i.imgur.com
子どもの「甘え」を受け入れることは、自立のために重要なのです。
一方、「甘やかし」は親の都合で行われるものです。子どもの「甘え」にもとづいておらず、親自身の満足のためにやっています。
たとえば、子どもがスナック菓子や甘いお菓子を食べたいと言っても、健康のことを考えてある程度制限するのが普通ですが、子どもが喜ぶからと際限なく与えるのは「甘やかし」です。ほしいと言われたものを与えれば、その場は丸くおさまるしストレスがかかりません。だから甘やかすのはラクなのです。
最近多く見られるのは、ゲーム機の早期購入です。小学校に入る前から長い時間をTVゲーム、ネットゲームに費やしている子が増えています。生活のリズムを整えることが大事な時期ですから、本来なら時間を制限し、寝る前にはゲームをやらせない、就寝時間を守るなどしなければなりません。
ところが、子どものやりたいようにやらせるほうがストレスがかからないので、制限を設けずにやらせてしまう。完全に「甘やかし」です。こうした生活を続けた結果、昼夜が逆転してしまい、学校に行けなくなった子を少年鑑別所で多く見ました。
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…ナルミはいわゆる「お嬢様」だ。立派な門がまえ、庭園のような庭のある家。両親と、同居している祖父母からの寵愛を一身に受け、何不自由なく暮らしていた。 母方の祖父は創業社長で、一財をなすだけの成功をしていた。地域でも有名な資産家である。そんな中で祖父は、たったひとりの孫であるナルミを溺愛した。 将来的にはまた婿をとらせて、会社を継いでほしいという思いもある。ナルミの機嫌をとることに腐心し、ほしいものは何でも買い与えた。