1. 2023/08/02(水) 18:41:46
赤い車体は、いわゆる一般車とは異なる雰囲気を漂わせていた。「公園に止まっているということは、公園にオーナーさんがいるのか…だとすると、とんでもない車好きな人だ…いやいや、さっきまで公園にいたけど、それらしき人はいなかったような…。車の仕様からして、ある程度若くて、ある程度車にお金をかけるだけの余裕がある、30代~40代だろうか?」と、自問自答が駆け巡った。
「誰だろう?」
散歩マスターSさんはここで、1週間ほど前にネットで見た盗難車のことを思い出す。「黒いグラデーションの塗装のボンネット。確か、ツイッター情報の車の特徴にそんなことが書いてあったような…」。心臓の鼓動が一気に早くなった。
検索すると、ビンゴだった。ただ、ナンバーは違っていた。
「念のため、リアのナンバープレートの封印部分を確認したところ、(車検証の登録・管轄地域を示す神奈川の)『神』がなくなっていました。これによって疑惑が確信へと変わり、警察へ通報することとなったのです」
地元住民であっても、車に興味がなければ、気づかなかったかもしれない。
散歩マスターSさんは「今思えば、よく2か所の公園に行ったなと思います。犬の散歩は基本、『犬』のためにありますので、基本的に犬の行きたいように行かせていますが、久良岐公園は少し遠いので、そのまま自宅へ帰ることもあります。今回は半分、愛犬『サム』のおかげかもしれません」。偶然とはいえ、岡村公園にも立ち寄ったサム君の行動を褒めた。
出典:encount.press
「お客さんとかにはさんざん口を酸っぱく言っているんですよ。簡単に盗めるからって。だから、お前ら絶対やった方がいいよって(同車種を持つ)周りには言ってたんですけど、一番身近な自分んちの車がやっていなかった」
現在は店の駐車場に引き取り、厳重に管理している。
▼キーシリンダーをドリルで破壊され、アルミの破片が残っていた
出典:encount.press
+122
-1
「やばい!見つけたかもしれない」。7月下旬、盗難車に関する1つの投稿がネット上を歓喜させた。車はプロドライバーの高橋邦明さんが経営するカーショップ「Kunny’z」の営業車で、8日前から“捜索願い”が出されていた。なぜ車は盗難被害に遭いながらも、持ち主の元へと戻ってこれたのか。高橋さんと車を発見した散歩マスターS(@i5R5ufIhylqOiKN)さんに経緯を聞いた。