1. 2023/05/16(火) 23:02:30
「今、失恋中なんです。どうすればふられませんかって。そうしたら、なんて答えがきたと思います?“君が男性か女性かにもよるけど、お金に対する価値観の近い人がいいよ”だって。前に、お金の価値観が違いすぎる女性とつきあって驚いたことがあるって……」それはほかの誰でもない美和子さんのことだった。
「そして、何にいくらかけるのが普通かという感覚が近い人といるとリラックスできるし、人生を一緒に歩もうと思えるって話してきたんです。私もう本当に悲しくて悔しくて……」
(中略)
「DMやコメントで、つかず離れずの関係を10年ほど続けています。彼は大学卒業後も結局帰国せず、フランスの金融機関で働いています。奥さんは画商をしながら自分も絵を描いています。時には奥さんとの夫婦仲を相談されるときもある。6歳になる女の子が喜びそうな日本の絵本について尋ねられることもある。優斗も多分、私を見知らぬ人と思うから、あれこれ相談できるんだと思います。
たまにセックス相談もありますよ。知ったふりしてアドバイスするんです。私のほうは、優斗としか経験ないのにね……。ネットって、いくらでも誰かに化けることができる。それが面白いとも思うし、でも自分はもう狂ってると思うんです」
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学生時代の元彼からふられて15年。かなり時間は経つのにいまだに忘れられずに、彼の過去の写真にキスをしたり話しかけたりする毎日だ。そして、美和子さん(仮名・33歳)は執念深く彼をSNSで追い続けてもいたのだ。