1. 2023/04/08(土) 09:34:56
「これ食べられないなんて、人生損してる~」まず、これを言われてどう思えばいいのか、いつも戸惑う。“わたしって損してたんだ……”と残念にも思わないし、“あぁ食べられたらいいのに!”と悔しさも湧かないし、“じゃあ、食べてみようかな”という後押しにもならない。正直言って、浮かんだのは“へぇ~”という他人事のような相槌だ。
ではなぜ、人はそんな言い回しを使うのか。相手の気持ちを考えてみる。言われた側が感じ取れることといったら、その人がその食べ物のことを本当に好きなんだということだ。それを伝えたいんだとしたら、「私は、これ本当に好きなんだよね」と言えばいいじゃないかと思い始めると、勝手に「損している」と断定されたことの理不尽さから、“怒”の芽が1ミリ顔を出した。
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以前、まぁまぁ奮発して行った回らないお寿司屋さんで、事前に貝が苦手である旨を伝えたのにもかかわらず、貝のネタを出されたことがある。動揺した。苦手であることをうっかり忘れてしまったのかと思って申し入れると、そこで大将から言われた言葉にさらに眩暈(めまい)がした。
「騙されたと思って、この貝は食べてみてほしい」
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“おいしい”を主張してもいいが、“おいしい”を強要してはいけないのだ。
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わたしが人生で何度となく言われてきたこの言葉について考えてみたい。