1. 2023/04/07(金) 09:27:56
安藤優子さん「仕事、育児、夫婦関係の愚痴…それって立派な社会問題です」 – magacol
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私がテレビ局で報道の仕事をはじめたのは40年ほど前のことです。当時の現場は見渡すかぎり、おじさんの頭しか見えない男社会の大海原でした。当時のテレビ業界には、少し前の森喜朗さんの発言じゃないですが、女性はこうあるべきだ、わきまえろという暗黙のルールみたいなものがありました。大学在学中からアルバイトでテレビ局に入った私に与えられたのは、男性司会者の横に座っているアシスタントの仕事です。堅いニュースを読むのは男性と決まっていて、横でにこやかに相槌を打つのが私の役割でした。そこで最初にアッパーカットをくらった、と思ったのはフィリピンのベニグノ・アキノ元上院議員暗殺事件のニュースを報じたときのことです.
──育児中の友人たちが集まると、夫の態度があり得ないとか、育児がつらい、将来が不安など、皆悩みを抱えているよう。でもそれは個人的な愚痴にとどまっていて、政治に問題があるという結論に行きつくことはほとんどありません。
ママ友同士で不満や愚痴を言ってスッキリすることはあっても根本的な解決にはならないですよね。これまで女性がどれほどの負担を背負ってきたか可視化するためにも、みんなで「こんなの冗談じゃない」って言うべきだと思います。友人や後輩から愚痴を聞くこともよくありますが、もはやそれって愚痴じゃない。
立派な社会問題ですよ。ただの愚痴だと思ったらそこで終わっちゃうじゃないですか。多くの女性が自分のイライラやモヤモヤを些細なことだと思っているようです。皆さん賢明だから、何とか自力で乗り越えよう。自分が頑張ればいいと思っているんですよ。でも、そうじゃない。女性の困難に対して、あまりにも社会が無知で無理解であるか、私は本を書いて痛感しました。おかしいんじゃないかと言うと、ややこしい面倒くさい女だと思われる。それは厄介だからと、不満があっても黙っている方も相当数いると思います。でも、それこそが社会が求める女性像を温存させている原因になっているのではないでしょうか。
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