1. 2022/12/09(金) 11:01:27
■対人評価のほとんどが「コミュ力」で決まるいわゆるスクールカーストの成立には、「キャラ」が重要な役割を果たしています。コミュ力が高い陽キャ、モテキャラは、同水準のコミュ力を持つキャラ同士でグループを形成し、これがカースト上位層となります。一方、コミュ力が低い「陰キャ」「非モテキャラ」「いじられキャラ」は、問答無用にカースト下位に位置づけられます。
「子ども達は、中学や高校に入学した際やクラス分けがあった際に、各人のコミュニケーション能力、運動能力、容姿等を測りながら、最初の1~2ヶ月は自分のクラスでのポジションを探ります。
この時に高いポジション取りに成功した者は、1年間『いじめ』被害に遭うリスクから免れます。逆に低いポジションしか獲得できなかった者は、ハイリスクな1年を過ごすことを余儀なくされます」(『いじめの構造』新潮新書、2007年)
みてきた通り、現代の学校空間では、対人評価のほとんどが「コミュ力」で決まります。
かつての学校社会においてはそれなりに意味のあった「勉強ができる」「絵が上手い」「文才がある」といった才能は、対人評価軸としてはほとんど意味をなさないようです。それどころか、場合によってはそうした才能をうっかり発揮して与えられたキャラを逸脱してしまったがゆえに、カースト下位に転落する、といった事態もありうると言います。
私が思春期だった40年前の学校と比べても、子どもたちはなんと過酷な生存競争を生きているのか、と同情を禁じえません。
+55
-142
自身の価値を他者からの承認に圧倒的に依存しており、「自己承認」が苦手な人が多いといわれる若い世代。それだけに彼らの多くは他者からの承認に依存している。