1. 2022/12/02(金) 09:55:15
子どものいる世帯での育児時間は、男女ともに有業な場合や、男性だけが有業で女性は専業主婦である場合だけでなく、男性が無業で女性だけが有業の場合でさえも、女性のほうが長い。つまり、女性は仕事と育児の時間をトレードオフすることも、仕事があるからといって育児を配偶者に任せることも、ほとんどできないということです。つまり、家事育児ができない理由として仕事を持ち出せるのは、男性の特権なのです。
女性が家事育児をすることがデフォルトになっている社会で、女性たちは就業継続の困難も含め、既にさまざまな不利益を被っています。そういうなかで、女性が男性に「家のことも、もうちょっとやってほしい」と訴え、自分の置かれた状況を改善しようとしているとき、男性が「仕事で忙しいんだから」と言って反論することは、優位にある側がその特権を最大限利用して、劣位の側の必死の訴えを叩き潰す行為にほかならないんです。これこそ、構造的優位の乱用そのものでしょう。
(略)これはハラスメントと言ってよいと思っています。相手に反論を難しくさせる、自分の構造的な優位を利用して、相手を自分の好きなようにするのがハラスメントですから。「時間がなくてできない」がまったくの虚構ではないにしろ、それを当然のように持ち出し、そのことで男性の家事育児の少なさを「致し方ないこと」のように説明してしまう意味を、男性はもっと自覚したほうがいいと思いますよ。それって、ただの弱い者いじめですから。
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女性の活躍や経済的自立に反感をもつ男性が一定数存在する。彼らはどのような心理なのか。社会学者の平山亮さんは「女性は男性とつがわない限り、生存と生活が難しくなるような状況が崩れれば、『男性であること』だけで自分についてきてくれる女性は減ります。女性の経済状態が良くなることに反感を持つ男性が存在する背景には、お世話係としての女性を切望する心理が隠されているのです」という。同じく社会学者の澁谷知美さん、ライターの清田隆之さんとの鼎談をお届けしよう――。