1. 2022/08/26(金) 15:55:28
玄関のドアが開きっぱなしになっており、玄関先には見慣れない男性用のバッグと靴があった。胸騒ぎを抑えて居間に向かうと、金髪頭に白いワイシャツ姿の若い男が、母と話をしていた。手には銀行のキャッシュカード。女性の問いかけに対し、自分のことを「私服警察官」と言った。
警察手帳の提示を求めると、男はスマートフォンに保存した明らかに偽物とわかる画像を示した。疑念は確信に変わった。「カードを返してください」と言い、無我夢中で男を追い返した。すぐに鍵を閉め、110番。複数の顔写真の中から容疑者を絞る捜査などをへて、男は逮捕、起訴された。
後から母に聞くと、警視庁で特殊詐欺の捜査を担当しているという人から電話があり「あなたの銀行口座から勝手にお金が引き出されている」と言われたという。しばらくして男が家にやってきたといい、すっかり信じ込んでキャッシュカードを渡してしまったという。
父親が1年前に亡くなり、以来、母親は独り暮らしだった。
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和歌山県内で特殊詐欺の被害が昨年を上回るペースで増加している。