1. 2022/07/01(金) 11:03:48
非正規の未婚率が高いのは間違いないのだが、生涯未婚者として存在する数は、非正規31万人に対して、正規は109万人と3倍規模になる。
結婚に踏み切れるラインである「300万円の壁」以上で見ても、正規だけで83万人も存在する。婚活市場で最低ラインといわれている400万円以上でも60万人以上だ。
もし結婚が男の年収をあげるだけで成就されるなら、この60万人は既婚者になっていてもおかしくはない。しかし、現実はそうなっていない。いわば、正規雇用であっても、年収500万円以上であっても未婚が増えているということなのだ。生涯未婚率対象年齢の50歳で考えると、むしろ「金がないから結婚できない」問題ではなく、「金があっても正規雇用でも結婚できない(できなかった)おじさん」問題ではないかとさえ思う。
要するに、未婚は正規化非正規化の雇用の問題であり、雇用形態を整えれば婚姻は増えるはずという仮説は成立しないのである。
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荒川和久独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター 未婚化や婚姻減については「金がないから結婚できない」問題がいつも取り上げられる。特に、いつも持ち出されるのが正規雇用に比べて非正規雇用は不安定で低収入がゆえに結婚に踏み切れないという声も聞かれる。