1. 2021/09/04(土) 11:40:52
心停止で行われるのが心臓マッサージ。『MER』では医師や看護師が必死に名前を呼びかけるのが印象的だが、実際の災害現場では少し違うという。
「名前を知らない患者さんが多く、呼びかけることはほとんどありません」(川原医師)
心臓マッサージは演出の要素が強いが、ひとりひとりの患者の設定は、リアルにつくられているそう。
(中略)
ドラマで最も印象的なのは、出動した現場が終わった後の「死者は……、ゼロです!」の決めゼリフ。
「実際の現場だと、強調して死者の数を言うことはなく、安全面や感染対策で問題がなかったか、処置の優先順位をつける、トリアージは適切に行われたかを中心に確認します」(宮田医師)
(中略)
「『MER』は“死者はゼロ”ということが前提になっています。“きっとこの先生が救ってくれる”という時代劇のヒーロー的な前提で見ていくドラマで、リアリティーよりエンタメ性を重視しています。こんな先生やこんな車があったらいいな、というファンタジー。
大惨事が起きている現場だから緊急で行くのに死者がゼロというのは、普通に考えたらむちゃです。でも、そのくらいのほうが痛快で見やすい。コロナ禍で心が沈みがちなので、心がスカッとするほうが、リアリティーがありすぎるよりも、ちょうどいいのではないでしょうか」
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主演する鈴木亮平の“スーパー医師っぷり”が話題のドラマ『TOKYO MER』。救命救急チームが出動して繰り広げられる緊張感あふれる医療シーンは迫力満点だが「こんなことあるの?」なんてツッコみたくなるような場面もチラホラ。そこで、今から見ても楽しめるように気になるシーンを現役の救急医に聞いてみた!