1. 2020/11/30(月) 13:40:03
「ごめんなさい」。自動車運転過失致死罪の時効が4カ月後に迫っていた昨年5月、事件の情報提供用に公開している母親のメールアドレスに突然、謝罪のメールが届いた。それ以外に文章はなく、並んでいるのはたった6文字。約1週間後、同じ差出人から届いたメールは「捕まえてみろ~。ば~か」と犯人を装うかのような内容だった。
同時期には、時効撤廃や情報提供を求める母親の活動に対し「諦めなよ。未練がましい」と非難するコメントもブログに付けられた。
出典:amd-pctr.c.yimg.jp
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犯人を装うメールはその後、北陸地方に住む30代男性が送信した虚偽のものだと分かり、男性は同年12月、軽犯罪法違反容疑で書類送検され、不起訴処分となった。
これまでは善意で情報提供をしてくれる人がためらってしまうのではないかと思い、誹謗中傷を明らかにしてこなかったが、社会問題化している事態を踏まえ、公表に踏み切ったという。
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暴言などを書き込んで、他者を攻撃するインターネット上の誹謗(ひぼう)中傷の問題。事件や事故の被害者、遺族らが攻撃対象となるケースもあり、二次的な被害を引き起こす危険性もはらむ。埼玉県熊谷市で2009年に発生した小学4年の男児が死亡した未解決のひき逃げ事件でも犯人を装うようなメールが送られ、息子を亡くした母親は「事件の捜査や犯人逮捕を願う活動を乱されたようだ」と憤っている。