1. 2020/01/15(水) 22:27:42
中田氏の解説によれば、イギリス攻撃に誘ったロシア(ソ連)が怪しい動きをしたので、ドイツがロシアを攻めた。これが独ソ戦の開戦経緯と説明しています。ソ連が怪しい動きをしたのでドイツが攻めたと解釈できる言説は、大変に問題があるものです。なぜかと言えば、これは古典的なフェイクだからです。
2019年に注目された新書、大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)でも、この言説が触れられています。それによれば「ドイツのソ連侵攻は、スターリンの先制攻撃に対する予防戦争だった」とする説について、「パウル・カレルをはじめとする歴史修正主義者たちのテーゼ」としており、その主張が軍事的に成り立たないことを証明したアメリカの研究を紹介しています。パウル・カレルはナチス政権で外務省報道局長だったパウル・シュミットの筆名で、ナチス関係者に都合の良い、史実を曲げた説を流しており、今風に言うならフェイクと言うべき説です。
中田氏は2019年12月、NHKの番組『フェイク・バスターズ』に司会として出演し、フェイクニュースに立ち向かう専門家と討論を行うなど、以前からフェイクに対して批判的でフェイクを防ぐための提言をしています。その中田氏が無責任に誤りの多い内容を配信するのはどうなんでしょうか?
出典:rpr.c.yimg.jp
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YouTubeを始めとする動画サイトが流行し、様々なジャンルのYouTuberが登場している昨今ですが、中でもオリエンタルラジオの中田敦彦氏による「中田敦彦のYouTube大学」は、2019年に急成長したチャンネルです。