1. 2019/10/07(月) 12:33:29
中国は農村を中心に将来、老後の面倒を見てくれる男児を望む傾向が伝統的に強い。超音波検査による胎児の性別診断技術が発達した80年代以降、女児と分かれば人工中絶するケースが相次いだ。政府は男女の産み分けを理由にした中絶を禁止したが、故意に流産する人が後を絶たなかった。
その結果、男女の人口バランスが崩れ、20年には中国で「結婚年齢」とされる20~45歳の男性が女性より3000万人多くなるとの指摘もある。結婚を選択しない女性も増えており、花嫁不足は農村部を中心に深刻化。女性の人身売買や、男児の誘拐など社会問題を引き起こしている。
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産児制限で人口を抑制する中国の「一人っ子政策」は、2015年末に撤廃されるまで数々の悲劇を生み出した。その一つが山東省臨沂市で相次いだ強制的な中絶・不妊手術だ。出生数を抑えるため、地元政府が多くの女性を自宅から連れ去り、意に沿わない手術を強いた。人権無視の措置は10年余り前まで続いたとされ、今も関係者の心に深い傷跡を残している。