ガールズちゃんねる

好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

7367コメント2019/07/07(日) 18:40

  • 6501. 匿名 2019/06/14(金) 16:45:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6502. 匿名 2019/06/14(金) 16:45:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6503. 匿名 2019/06/14(金) 16:45:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6504. 匿名 2019/06/14(金) 16:45:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6505. 匿名 2019/06/14(金) 16:45:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6506. 匿名 2019/06/14(金) 16:55:37 

    おばさんホントに疲れてるでしょ
    連投の数が少ないよ
    こないだの勢いがないもん
    もう止めなね

    +8

    -0

  • 6507. 匿名 2019/06/14(金) 17:24:55 

    >>6402
    えっ(絶句)
    なんか山おばって山Pはインテリっていうけどアホやん

    +4

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  • 6508. 匿名 2019/06/14(金) 17:27:04 

    どうせ削除されるのになんの意味があるの?笑

    +6

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  • 6509. 匿名 2019/06/14(金) 18:00:51 

    おばさん、意図的にサイト管理者の余計な作業を増やすのは法に触れるけど。
    まあ、山おばの中で
    山下>>>>>>>>>>法律
    くらいの位置づけだからどうでもいいのかな。でも服役中はネット見れないよ、それは嫌なんじゃないの?w

    +3

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  • 6510. 匿名 2019/06/14(金) 18:33:42 

    今やまぴの過去映像が流れたよ。オババにプレゼント
    ブレてごめんね〜許して〜
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +3

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  • 6511. 匿名 2019/06/14(金) 19:43:18 

    シクトクのおばトピで浜辺浜辺うるさいのって山下おばさん?うざいんですけど。

    +4

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  • 6512. 匿名 2019/06/14(金) 23:11:57 

    ガルのどこで人気なの?

    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +4

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  • 6513. 匿名 2019/06/14(金) 23:17:32 

    お得意のなすりつけ
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +4

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  • 6514. 匿名 2019/06/15(土) 00:06:23 

    >>6511
    めっちゃ浮いてるし、確実にそうだと思うよw山おば得意な被害者なりすまし。
    浜辺の話がそんなにしたいのかな。興味ないんだけどw
    まあ、荒らしではないし、スルーするけど。

    +3

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  • 6515. 匿名 2019/06/15(土) 01:55:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6516. 匿名 2019/06/15(土) 01:55:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6517. 匿名 2019/06/15(土) 01:55:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6518. 匿名 2019/06/15(土) 01:55:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6519. 匿名 2019/06/15(土) 01:55:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6520. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6521. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6522. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6523. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6524. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6525. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6526. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6527. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6528. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6529. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6530. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6531. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6532. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6533. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6534. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6535. 匿名 2019/06/15(土) 01:56:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6536. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6537. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6538. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6539. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6540. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6541. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6542. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6543. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6544. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6545. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6546. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6547. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6548. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6549. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6550. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6551. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6552. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6553. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6554. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6555. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6556. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6557. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6558. 匿名 2019/06/15(土) 01:57:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6559. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6560. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6561. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6562. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6563. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6564. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6565. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6566. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6567. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6568. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6569. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6570. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6571. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6572. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6573. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6574. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6575. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6576. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6577. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6578. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6579. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6580. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6581. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6582. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6583. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6584. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6585. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6586. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6587. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6588. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6589. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6590. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6591. 匿名 2019/06/15(土) 01:58:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6592. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6593. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6594. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6595. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6596. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6597. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6598. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6599. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6600. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6601. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6602. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6603. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6604. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6605. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6606. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6607. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6608. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6609. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6610. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6611. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6612. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6613. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6614. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6615. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6616. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6617. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6618. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6619. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6620. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

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     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6621. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6622. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6623. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6624. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6625. 匿名 2019/06/15(土) 01:59:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6626. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6627. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6628. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6629. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6630. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6631. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6632. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6633. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6634. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6635. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6636. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6637. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6638. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6639. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6640. 匿名 2019/06/15(土) 02:00:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6641. 匿名 2019/06/15(土) 07:31:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6642. 匿名 2019/06/15(土) 07:31:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6643. 匿名 2019/06/15(土) 07:31:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6644. 匿名 2019/06/15(土) 07:31:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6645. 匿名 2019/06/15(土) 07:31:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6646. 匿名 2019/06/15(土) 07:31:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6647. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6648. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6649. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6650. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6651. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6652. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6653. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6654. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6655. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6656. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6657. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6658. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6659. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6660. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6661. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6662. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6663. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6664. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6665. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6666. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6667. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6668. 匿名 2019/06/15(土) 07:32:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6669. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6670. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6671. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6672. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6673. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6674. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6675. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6676. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6677. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6678. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6679. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6680. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6681. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6682. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6683. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6684. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6685. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6686. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6687. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6688. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6689. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6690. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6691. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6692. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6693. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6694. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6695. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6696. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6697. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6698. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6699. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6700. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6701. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6702. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6703. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6704. 匿名 2019/06/15(土) 07:33:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6705. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6706. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6707. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6708. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6709. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6710. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6711. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

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     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6712. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6713. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6714. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6715. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6716. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6717. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6718. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6719. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6720. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6721. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6722. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6723. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6724. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6725. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6726. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6727. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6728. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6729. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6730. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6731. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6732. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6733. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6734. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6735. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6736. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6737. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6738. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6739. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6740. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6741. 匿名 2019/06/15(土) 07:34:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6742. 匿名 2019/06/15(土) 07:35:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6743. 匿名 2019/06/15(土) 07:35:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6744. 匿名 2019/06/15(土) 07:35:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6745. 匿名 2019/06/15(土) 07:35:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6746. 匿名 2019/06/15(土) 08:38:10 

    全然ライクついてないけど、この意味不明な文面、山おば臭すごい。
    とにかく、浜辺美波の話にもっていきたいのはわかるけど誰にも相手されてなくて草

    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +4

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  • 6747. 匿名 2019/06/15(土) 08:57:13 

    >>6746
    ミュートしてたらしくそのコメント見えてなかったw
    日本語変だよね

    +1

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  • 6748. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6749. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6750. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6751. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6752. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6753. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6754. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6755. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6756. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6757. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6758. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6759. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6760. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6761. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6762. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6763. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6764. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6765. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6766. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6767. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6768. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6769. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6770. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6771. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6772. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6773. 匿名 2019/06/15(土) 10:17:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6774. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6775. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6776. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6777. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6778. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6779. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6780. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6781. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6782. 匿名 2019/06/15(土) 10:18:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6783. 匿名 2019/06/15(土) 10:50:41 

    >>6747
    何日か前からミュートが使えなくなってて目にはいってくるからイライラしちゃう(´・ω・`)
    とりあえず日本語下手だよねw

    +2

    -1

  • 6784. 匿名 2019/06/15(土) 12:20:40 

    オバン日本語下手くそだよね。もしかして在日チョンだったりして

    +2

    -0

  • 6785. 匿名 2019/06/15(土) 12:32:17 

    単に知能が低いのか日本人ではないか、この2つに1つ。

    +1

    -0

  • 6786. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6787. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6788. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6789. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6790. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6791. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6792. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6793. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6794. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6795. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6796. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6797. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6798. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6799. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6800. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6801. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6802. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6803. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6804. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6805. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6806. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6807. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6808. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6809. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6810. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6811. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6812. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6813. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6814. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6815. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6816. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6817. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6818. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6819. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6820. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6821. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6822. 匿名 2019/06/15(土) 13:09:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6823. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6824. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6825. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6826. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6827. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6828. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6829. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6830. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6831. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6832. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6833. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6834. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6835. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6836. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6837. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6838. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6839. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6840. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6841. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6842. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6843. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6844. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6845. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6846. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6847. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6848. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6849. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6850. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6851. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6852. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6853. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6854. 匿名 2019/06/15(土) 13:10:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6855. 匿名 2019/06/15(土) 13:48:31 

    ばばあ、いい加減やめろよ
    俺がガル民に嫌われてんのばばあのせいだぞ
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +3

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  • 6856. 匿名 2019/06/15(土) 13:50:20 

    ピーヤマイケイケですな〜

    +2

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  • 6857. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6858. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6859. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6860. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6861. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6862. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6863. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6864. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6865. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6866. 匿名 2019/06/15(土) 15:19:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6867. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6868. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6869. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6870. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6871. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6872. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6873. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6874. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6875. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6876. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6877. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6878. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6879. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6880. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6881. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6882. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6883. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6884. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6885. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6886. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6887. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6888. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6889. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6890. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6891. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6892. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6893. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6894. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6895. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6896. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6897. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6898. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6899. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6900. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6901. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6902. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6903. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6904. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6905. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6906. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6907. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6908. 匿名 2019/06/15(土) 15:20:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6909. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6910. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6911. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6912. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6913. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6914. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6915. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6916. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6917. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6918. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6919. 匿名 2019/06/15(土) 15:21:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6920. 匿名 2019/06/15(土) 15:24:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6921. 匿名 2019/06/15(土) 16:55:24 

    暇人おばさん
    CD買ってあげたの?

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  • 6922. 匿名 2019/06/15(土) 17:36:27 

    山おばがいつも自慢気にコードブルーは92億?とか言ってるけどそもそも観に行ってあげてないよね?
    他の山下ファン何十回も観に行って貢献した人たち沢山いるけど山おばは?
    悪目立ちしかしてないけど大丈夫?

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  • 6923. 匿名 2019/06/15(土) 17:36:52 

    この映画の感想も意地でも書かないしやまぴーにお金つかってなさそ
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

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  • 6924. 匿名 2019/06/15(土) 17:52:24 

    山下ババアはにわかオタとみた

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  • 6925. 匿名 2019/06/15(土) 19:24:22 

    ドニワカっぽいよねw

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  • 6926. 匿名 2019/06/15(土) 20:25:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6927. 匿名 2019/06/15(土) 20:25:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6928. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6929. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6930. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6931. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6932. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6933. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6934. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6935. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6936. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6937. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6938. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6939. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6940. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6941. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6942. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6943. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6944. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6945. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6946. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6947. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6948. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6949. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6950. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6951. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6952. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6953. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6954. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6955. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6956. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6957. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6958. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6959. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6960. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6961. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6962. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6963. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6964. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6965. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6966. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6967. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6968. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6969. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6970. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6971. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6972. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6973. 匿名 2019/06/15(土) 20:26:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6974. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6975. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6976. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6977. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6978. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6979. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6980. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6981. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6982. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6983. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6984. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6985. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6986. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6987. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6988. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


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     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6989. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6990. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6991. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6992. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6993. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6994. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6995. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6996. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6997. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6998. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6999. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 7000. 匿名 2019/06/15(土) 20:27:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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