ガールズちゃんねる

好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

7367コメント2019/07/07(日) 18:40

  • 6001. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6002. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6003. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6004. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6005. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6006. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6007. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6008. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6009. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6010. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6011. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6012. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6013. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6014. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6015. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6016. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6017. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6018. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6019. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6020. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6021. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6022. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6023. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6024. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6025. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6026. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6027. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6028. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6029. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6030. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6031. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6032. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6033. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6034. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6035. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6036. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6037. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6038. 匿名 2019/06/13(木) 23:05:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6039. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6040. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6041. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6042. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6043. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6044. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6045. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6046. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6047. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6048. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6049. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6050. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6051. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6052. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6053. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6054. 匿名 2019/06/13(木) 23:06:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6055. 匿名 2019/06/14(金) 00:54:05 

    あたおか

    +1

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  • 6056. 匿名 2019/06/14(金) 01:42:39 

    山おば、ガルちゃんやヤフコメや雑誌のランキングが常に上位の大人気山PのCD大ヒット間違いなしだね

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  • 6057. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6058. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6059. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6060. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6061. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6062. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6063. 匿名 2019/06/14(金) 03:59:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6064. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6065. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6066. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6067. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6068. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6069. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6070. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6071. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6072. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6073. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6074. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6075. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6076. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6077. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6078. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6079. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6080. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6081. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6082. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6083. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6084. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6085. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6086. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6087. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6088. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6089. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6090. 匿名 2019/06/14(金) 04:00:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6091. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6092. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6093. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6094. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6095. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6096. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6097. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6098. 匿名 2019/06/14(金) 04:01:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6099. 匿名 2019/06/14(金) 05:49:44 

    手越じゃなきゃいいってことないんだよ
    楽天でもだめなものはだめ
    いい加減やめなよ

    +3

    -0

  • 6100. 匿名 2019/06/14(金) 07:39:17 

    迷惑おばさん

    +1

    -0

  • 6101. 匿名 2019/06/14(金) 07:54:06 

    好みがジャニオタ丸出し
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +4

    -0

  • 6102. 匿名 2019/06/14(金) 07:59:06 

    運営からご迷惑お掛けして申し訳ございませんってメールきたよー
    山下おばさん、これ以上運営さんの仕事増やさないで

    +5

    -0

  • 6103. 匿名 2019/06/14(金) 08:01:00 

    山おばまたシクトクになんかした?
    入れないんですけど

    +4

    -0

  • 6104. 匿名 2019/06/14(金) 08:27:19 

    >>6102
    山おばの発狂で迷惑かけられてんのはガル運営のほうだよね
    余計な仕事増やされるわ、勝手に山おば=管理人とか言われちゃうわで。

    ほんと早く逮捕しなきゃ。

    +4

    -0

  • 6105. 匿名 2019/06/14(金) 08:45:51 

    サーバーダウンしてる。山おば?

    +3

    -0

  • 6106. 匿名 2019/06/14(金) 09:01:19 

    山おば、楽天にも迷惑かけんなよ、ボケ
    管理人さん削除お願いします

    これに、『山下ファンは自分に不都合なトピックがあると長文のコピペ文等を数時間にわたり連投し、トピックを使えなくするなどしております。』付け加えて再度注意文出してください。

    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +6

    -0

  • 6107. 匿名 2019/06/14(金) 10:06:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6108. 匿名 2019/06/14(金) 10:06:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6109. 匿名 2019/06/14(金) 10:06:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6110. 匿名 2019/06/14(金) 10:06:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6111. 匿名 2019/06/14(金) 10:06:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6112. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6113. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6114. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6115. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6116. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6117. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6118. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6119. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6120. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6122. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6123. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6124. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6125. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6126. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6127. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6128. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6129. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6130. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6131. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6132. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6133. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6134. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6135. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6136. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6137. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6138. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6139. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6140. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6141. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6142. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6143. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6144. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6145. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6146. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6147. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6148. 匿名 2019/06/14(金) 10:07:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6149. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6150. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6151. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6152. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6153. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6154. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6155. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6156. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6157. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6158. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6159. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6160. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6161. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6162. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6163. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6164. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6165. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6166. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6167. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6168. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6169. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6170. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6171. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6172. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6173. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6174. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6175. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6176. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6177. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6178. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6179. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6180. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6181. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6182. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6183. 匿名 2019/06/14(金) 10:08:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6184. 匿名 2019/06/14(金) 10:09:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6185. 匿名 2019/06/14(金) 10:09:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6186. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6187. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6188. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6189. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6190. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6191. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6192. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6193. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6194. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6195. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6196. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6197. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6198. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6199. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6200. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6201. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6202. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6203. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6204. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6205. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6206. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6207. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6208. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6209. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6210. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6211. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6212. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6213. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6214. 匿名 2019/06/14(金) 10:14:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6215. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6216. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6217. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6218. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6219. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6220. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6221. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6222. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6223. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6224. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6225. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6226. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6227. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6228. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6229. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6230. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6231. 匿名 2019/06/14(金) 10:15:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6232. 匿名 2019/06/14(金) 10:21:15 

    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +1

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  • 6233. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6234. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6235. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6236. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6237. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6238. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6239. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6240. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6241. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6242. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6243. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6244. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6245. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6246. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6247. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6248. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6249. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6250. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6251. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6252. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6253. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6254. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6255. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

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     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6256. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6257. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6258. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6259. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6260. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6261. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6262. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6263. 匿名 2019/06/14(金) 10:24:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6264. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6265. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6266. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6267. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6268. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6269. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6270. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6271. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6272. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6273. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6274. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6275. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6276. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6277. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6278. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6279. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6280. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6281. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6282. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6283. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6284. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6285. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6286. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:26 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6287. 匿名 2019/06/14(金) 10:25:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6288. 匿名 2019/06/14(金) 10:43:17 

    匿名掲示板「ガールズちゃんねる」に大量のゴキブリ画像 法的措置へ - ライブドアニュース
    匿名掲示板「ガールズちゃんねる」に大量のゴキブリ画像 法的措置へ - ライブドアニュースwww.google.co.jp

    不快な画像を貼るユーザーに掲示板「ガールズちゃんねる」が法的措置をとる。ゴキブリの画像を大量投稿する特定ユーザーがいるという。警告や投稿禁止措置をとってもIPアドレスや端末を変え投稿を続けているそう

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  • 6289. 匿名 2019/06/14(金) 11:02:50 

    >>6288
    山おばはこのリンク先の文面をよーーーーく読んだほうがいいよ

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  • 6290. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6291. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6292. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6293. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6294. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6295. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6296. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6297. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6298. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6299. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6300. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6301. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6302. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6303. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6304. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6305. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6306. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6307. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6308. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6309. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6310. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6311. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6312. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6313. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6314. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6315. 匿名 2019/06/14(金) 11:09:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6316. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6317. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6318. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6319. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6320. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6321. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6322. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:10 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6323. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6324. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6325. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6326. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6327. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6328. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6329. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6330. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6331. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6332. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6333. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6334. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6335. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6336. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6337. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6338. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6339. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6340. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6341. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6342. 匿名 2019/06/14(金) 11:10:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6343. 匿名 2019/06/14(金) 14:04:34 

    山おば荒らしすぎて途中からプラマイ操作出来なくなってる?

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  • 6344. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6345. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6346. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6347. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6348. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6349. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6350. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6351. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6352. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6353. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6354. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6355. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:42 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6356. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6357. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6358. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6359. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:50 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6360. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6361. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6362. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6363. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6364. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:57 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6365. 匿名 2019/06/14(金) 14:07:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6366. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6367. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6368. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6369. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6370. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6371. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:06 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6372. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6373. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6374. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6375. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6376. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6377. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6378. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6379. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:23 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6380. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6381. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6382. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6383. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6384. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6385. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6386. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6387. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6388. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6389. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6390. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6391. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6392. 匿名 2019/06/14(金) 14:08:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6393. 匿名 2019/06/14(金) 14:13:40 

    口パク書かれたくらいで毎回必死だね
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +5

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  • 6394. 匿名 2019/06/14(金) 14:14:54 

    放送事故のトピで何言ってるんだかw
    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +4

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  • 6395. 匿名 2019/06/14(金) 14:36:41 

    口パク放送事故を起こす人にコンプレックスなんてないよ
    あれほどの放送事故はジャニーズ史上山Pにおいて他ないからさw

    +4

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  • 6396. 匿名 2019/06/14(金) 15:05:51 

    山下おばさんって、よくアンチは山下にコンプレックスがあるとか山下に嫉妬とかいうけどさぁ、、どこの誰が山下に??って感じ(笑)
    オワコンの30過ぎのアイドルに嫉妬って意味がわからないし。
    山おばが誰かにコンプレックス抱いたり嫉妬してるからその言葉が出てくるとしか思えないんだよね

    +4

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  • 6397. 匿名 2019/06/14(金) 15:38:56 

    >>6396
    私山下と同じ大学なんだけどさ、本当にAOで入ってくる芸能人嫌だ
    山下が英語できるとは思わないけど、そんな英語ペラペラアピールするならTOEICの点数教えてほしいねw 絶対文法とかできないから

    英語の論文を日本語で書いてお情けで単位もらって卒業していったくせに

    +3

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  • 6398. 匿名 2019/06/14(金) 16:16:51 

    >>6397
    あくまで山下のは、クラブで外国人とウェーイするレベルの英語力であって...論文とかは書けないっす。

    +3

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  • 6399. 匿名 2019/06/14(金) 16:18:38 

    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

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  • 6400. 匿名 2019/06/14(金) 16:19:04 


    好きだったのに、ファンが原因で苦手になった経験ありますか?

    +1

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  • 6401. 匿名 2019/06/14(金) 16:19:22 

    おばさん疲れて昼寝してる?
    サイゾーが元記事のトピにちらちら書き込んでるようではあるけど暴れてるほどではないから違う人かもしれん
    これだけやっててもアク禁にならないのって不思議でしかたがない

    +3

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  • 6402. 匿名 2019/06/14(金) 16:26:38 

    >>6398
    大学アピールする割には、ネプリーグで「任命」も書けなかったからね。
    山Pのこと好きでも嫌いでもなかったけど、山おばのせいで、え、山おばが言ってるほど大したことないじゃんって思っちゃう笑

    +4

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  • 6403. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:29 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6404. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6405. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6406. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6407. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6408. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:36 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6409. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6410. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6411. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6412. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6413. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6414. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:45 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6415. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6416. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6417. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6418. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6419. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6420. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6421. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:54 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6422. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6423. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6424. 匿名 2019/06/14(金) 16:42:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6425. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:01 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6426. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6427. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6428. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:04 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6429. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6430. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6431. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:08 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6432. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:09 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6433. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6434. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6435. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:13 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6436. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6437. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6438. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:16 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6439. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6440. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:19 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6441. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6442. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6443. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6444. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6445. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6446. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6447. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6448. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:31 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6449. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6450. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6451. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6452. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6453. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:38 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6454. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:39 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6455. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:41 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6456. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:43 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6457. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:44 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6458. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:46 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6459. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6460. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6461. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6462. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6463. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6464. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6465. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:56 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6466. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:58 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6467. 匿名 2019/06/14(金) 16:43:59 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6468. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:00 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6469. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:02 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6470. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:03 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6471. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


    +0

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  • 6472. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:07 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6473. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:11 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6474. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:12 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6475. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:14 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6476. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:15 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6477. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:17 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6478. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:18 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6479. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:20 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6480. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:21 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6481. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:22 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6482. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:24 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6483. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:25 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6484. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:27 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6485. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:28 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6486. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:30 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6487. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:32 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6488. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:33 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6489. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:34 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6490. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:35 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6491. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:37 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6492. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:40 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6493. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:47 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6494. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:48 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6495. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:49 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6496. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:51 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6497. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:52 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6498. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:53 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



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     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6499. 匿名 2019/06/14(金) 16:44:55 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


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     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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  • 6500. 匿名 2019/06/14(金) 16:45:05 

    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。



     撮影日付を見ると、「2005年9月14日」とある。前の日に本拠地フルキャストスタジアム宮城(当時)で西武ライオンズに1対10で敗れ、90敗目を喫したばかりのことだ。当時の球団職員が語る。



    「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」



     実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。



     応援してくれたのはファンだけではなかった。



     シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。

    《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》

     王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。


    「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)

     寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。

     球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。

    「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」



    楽天イーグルス優勝の瞬間、仙台のテレビ視聴率が60.4%をマークしていたことが明らかになった。「おらほ(私たち)のチーム」と地域に愛される球団となった基礎は9シーズン前にある。フリーライターの神田憲行氏が語る。


     * * *
     今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。

     球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。



     新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。

    《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》



     1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。


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