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257. 匿名 2025/11/03(月) 20:05:58
>>3
本書を読み私は、現役総理がかかわったとされるダム建設をめぐる汚職事件をリアルタイムで描いた石川達三のモデル小説『金環蝕』を思い出した。約半世紀前に書かれた作品だ。
当時の日本では、ダムや原発といった公共事業に莫大な税金がつぎ込まれており、そこで政治家が口利きをし、見返りに建設会社から賄賂を受け取るといった、わかりやすい悪の図式があった。
翻って今の日本では、おいそれとダムや原発は新設できない。
だが二〇〇〇年以降、「教育の自由化」の御旗のもと、新しい形の公共事業が生まれたのではないだろうか。
もちろん、かつての建設事業と教育事業では違いもあり、昔のような現金の授受は今のところ見つかってはいない。ただ、普通の教育者では得られない、特別な「便宜」が図られたことは、どう考えても確かであろう。
教育事業を行おうとする一個人が、たまたま時の権力者と近いというだけの理由で。首相夫妻、あるいはその取り巻きと親しく、インナー・サークルを作っている人たちだけが、国から優遇され、教育に乗り出せるとすれば、それは「公教育」を私的な事業に変質させてしまう。
校舎の建設用地も、建設費も、そして私学助成金も、公共の名の下に負担しているのは国民であるのに。
「教育の自由化」や特区という変革を悪用して、私的な関連性を公の場に組み込ませていく。
首相を中心として、べったりとした気味の悪い共同体が作られ、国家も行政も私物化されていく。首相が露骨に「お友達」を優遇するのを見て、政治家も官僚も民間人も恭順の意を示すようになる。その過程と構図を本書は、見事に暴いている。+1
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