ガールズちゃんねる
  • 7829. 匿名 2025/11/17(月) 23:52:12 

    >>7826
    ⚠️解釈違い🌊

    【ある秋の日のはなし】の続き
    【ある冬の夜のはなし】


     どうして? どうして、そんな目で見るの?
    胸の奥で、答えの出ない問いが渦を巻いた。

    雪がぱらりと落ちた。
    その白さが、彼の肩を静かに染めた。

    私は、胸の奥の疼きがどうにも抑えられず、言葉を絞り出した。

     「義勇さん……私、どうしてもあなたに……会いたかった」


    その瞬間だった。
    彼の右手が、静かに刀の柄へ触れた。

     風が止まる。
     雪の音も消える。

    胸のどこかが、すっと冷えた。

     「どう……して、刀を」

    問いかける声は震えていた。
    彼は、哀しみを宿した目で私を見つめたまま、ゆっくりと言った。

     「……気づいているはずだ」

     「私が……何に、ですか」

    そう問い返したとき、自分の頭がずっと前から拒否していたことを、ようやく理解した。

     寒さを感じないことも。
     眠れないことも。
     食が進まないことも。

    私が最後まで目を背けていた真実。
    その事実が胸に落ちた瞬間、ふいに涙が滲んだ。

    +12

    -5

  • 7836. 匿名 2025/11/17(月) 23:56:46 

    >>7829
    ⚠️解釈違い🌊

    【ある秋の日のはなし】の続き
    【ある冬の夜のはなし】


     「……そう。私、鬼に……なったんです」

    言葉が白い息にならないことが、何よりの証拠だった。

    彼は刀を抜いた。
    雪の光が刀身に映り、まるで月が割れたように冷たく輝いた。

    その刃の冷たさよりも、彼の瞳の哀しさに胸が締めつけられた。

    私は微笑んだ。
    悲しみでも絶望でもなく、どこか救いの道へと進むことができるように。

     「いいんです、
     あなただから。あなただから。

     でもあなたは、私を………」

    最後は、言葉にすらならなかった。
    彼の顔が、苦しげにわずかにゆがんだ。
    それが、なぜだろう、胸の奥をほのかに温かくした。

     ずっと、もう一度会いたかった。
     できれば人間のまま。
     けれど叶わないのなら、せめてこの夜だけは。

    彼の腕の中に、私の終わりがあるなら、それでいい。


    彼が静かに言った。

     「……忘れません」

    その言葉が雪の上に落ち、淡い光を宿した気がした。

     刃が走る。
     風が鳴る。
     雪が舞う。

    世界のすべてが白く煙り、
    私の最後の意識は、彼の青い瞳だけを映したまま、静かにほどけていった。

     ──ああ、もし生まれ変わりが許されるなら。
     次こそは、人の身で。

    +11

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